今なお経済成長が続く中国。沿海部の都市を中心に大きな発展を遂げ、上海中心部の街並みはもはや先進国と遜色ないほどだ。だが、内陸部には発展から取り残されたような農村部も多く残っていて、中国の地域間の発展格差は非常に大きいと言えるだろう。(イメージ写真提供:123RF)

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 今なお経済成長が続く中国。沿海部の都市を中心に大きな発展を遂げ、上海中心部の街並みはもはや先進国と遜色ないほどだ。だが、内陸部には発展から取り残されたような農村部も多く残っていて、中国の地域間の発展格差は非常に大きいと言えるだろう。
 
 中国では都市部に出稼ぎに行く農村出身者が多く、こうした人びとは農民工と呼ばれる。農民工は経済成長の恩恵を受けられぬまま都市部の発展を下支えしていると言われているが、農民工が出稼ぎという手段を取らざるを得ないのは、農村では豊かな暮らしが到底実現できないためであろう。
 
 中国メディアの今日頭条はこのほど、日本と中国の差は都市部ではなく、「農村にある」と主張し、中国の農村は「数十年かかっても日本の農村での暮らしぶりに追いつけない」と主張する記事を掲載した。
 
 記事は、日本では農村部であっても都市部と基本的に何ら変わらない暮らしを享受できるとし、「都市部と農村部の格差が深刻な中国とは大違い」であると指摘。また、日本では農業だけで生計を立てることもできるうえ、すでに農業もドローンや各種機械の導入で非常に高い生産性を実現しているとした。
 
 また、日本で中国のような農民工がいないのは、「日本は農村部の人だって、普通に社会福祉を享受できるためだ」とし、それに比べて「中国農村部の高齢者は年金すらもらえず、子どもたちはまともな教育すら受けられない」と指摘。日本では農村に住んでいても自家用車を購入できるが、中国の農民にとっては車の所有は簡単なことではなく、それは村の道路が今なお舗装すらされていないことからも見て取れるとした。
 
 記事は、日本の農村部と中国の農村部の写真を掲載し、比較したうえで、現時点における差はあまりに大きく、中国の農村は「数十年かかっても日本の農村での暮らしぶりに追いつけない」と主張した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)