今回は昨年、第2子を出産した女優の吉瀬美智子。NHKドラマ10『ブランケット・キャッツ』でドラマ復帰し、フジテレビ・木10ドラマ『セシルのもくろみ』にも出演中だ。若い頃と印象があまり変わらず、クールで落ち着きのある分、年を取りにくい顔だ。

 彼女の顔相の特徴は、顔の上半分と下半分とが正反対の傾向を持つこと。女性のエロスは、目およびその周囲、口唇、この2カ所に集中的に現れるが、彼女はその落差が大きい。
 性感・性欲のバロメーターとなる下瞼の張りがほとんどなく、眼光も年齢の割に艶や媚が少なく、(特に精神面で)淡泊な要素が観て取れる。
 一方、肉体的な性愛の内実が現れる口唇が、上下ともむっちりと肉厚で、他者愛・能動愛を示す上唇が、下唇と同じくらい豊か(標準は上下が2対3)。クールな印象に反して異性には積極的で、自ら愛戯で尽くす濃厚な官能性を備えた女相だ。
 【淫乱度】としてはやや低く、「3」寄りの「2」。

 横から観て下唇が上唇より出ているのは、多淫性に加え猫かぶりな一面を持っている証左。歯列が内向きで、目頭にやや切れ込みもあって、男性に対し表裏を使い分ける悪女性も持っており、なかなか手強い。親しい間柄の男性でも、軽率な誘惑をかけようものなら肘鉄を食わされる。
 口元の肉付きが厚くて口相に勢いはあるも、口そのものは大きくない。鼻の肉付きが薄く、金甲(小鼻)の張りも弱く、スタミナはあまりない。【絶倫度】も「2」。
 生来的な膣道の断面と一致するとされる、耳の穴の手前にある切れ込みが良形ながらやや浅め。一方、後天的な膣肉の締まりと連動する、口元の肉付きは素晴らしく、口角(唇の端)がキュッと上向きなのも名器相だ。トータルで観て【名器度】は「4」と高い。
 その一方で、【あげまん度】が「1」と低くなったのは、あげまん要素がおとなしい臥蚕くらいで、金甲が乏しく、唇が厚く、眉が(以前は弓なりに作っていたが)やや吊り上がりと、マイナス要素のほうが断然、多いため。

 彼女は口元にホクロが多く、左口角と上唇の右端のホクロが目立つ。口元のホクロは、男性の目にはチャーミングに映り、モテ相ながら色難(同情心の厚さゆえ付け込まれやすい)の暗示もある。また、右賊盗(頬骨のすぐ下あたり)にもホクロがあって、こちらは不倫ボクロだ。
 女優にしては小さめの目(性愛に対して臆病)で、眼形が切れ長(慎重な性格)で、鼻が高く(強い自尊心)、眉相も強い(強い我を主張)。異性からの誘惑に抑制的な相がそろってはいるが、本連載ではモテ相は【尻軽度】に算入するので、「3」とやや高い数値になった。

【劉飛昶プロフィール】
劉飛昶(リュウ・ヒチョウ) 観相学・東洋運命学・心理学などを独学。セクソロジーにも通じ、女相から性感の特徴などを観極め、現代にフィットした〈新〉淫相学の研究に取り組む。淫相学とは、観相術の中でも男女の交わりに主眼をおいた観法の総称。