マレーシアの写真家、自身の新婚旅行は超スリリングに(画像は『Keow Wee Loong 2017年6月11日付Facebook』のスクリーンショット)

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「こんな写真は世界にたった1枚しかない」と大きく称えられるような写真を撮りたい。写真家というのは常にそう思ってシャッターを切っているのであろう。マレーシアを拠点に活動しているキオウ・ウィー・ルーングさんもそんな一人であったが、彼はこのほど自身の新婚旅行で驚きの1枚を撮影することに成功した。もちろんそれには新妻の「勇気」に満ちた大きな協力が必要であったようだ。

世界を旅する中で時には非常に危険なポイントに足を踏み入れ、そこから望む絶景を撮影して回る。これこそ自分の天職、生き甲斐としていたキオウさん。このほど彼はやはり冒険好きで活動的な女性だというマルタ・シビエラクさんを妻に迎え、新たな人生をスタートさせたばかりである。

「新婚旅行では一生忘れられない素晴らしい思い出を作りたい」といって3か月の世界旅行に繰り出した2人の鞄には、なぜかウェディングドレスとスーツが詰められた。理由は有名な場所で挙式の時と同じようにキスを交わしながら永遠の愛を誓いたいというもので、彼はロンドンではビッグベンを背景にしたウェストミンスター橋の上で、イタリアではゴンドラを眺めるヴェネツィアの小橋の上で、そして日本では雄大な富士山をバックにウェディングドレス姿の新妻とキスを交わし、すべてをセットしておいたカメラで撮影した。

圧巻はなんといってもノルウェーの「シェラーグボルテン」。ローガラン県にあるイェラグ山の岩壁の割れ目に3×2メートルほどの大きな玉石がくさび状に挟まっており、その高さはなんと984メートル。専用の登山グッズがなくてもそこにたどり着けるため、命知らずの冒険好きが世界から訪れるスポットである。そんな恐ろしい場所ですら2人はウェディングドレスとスーツ姿となり、幸せそうにキスを交わすのであった。

「シェラーグボルテン」を選んだことについて、キオウさんは数か月前に同じようなシチュエーションでの撮影を希望する台湾のカップルに同行して刺激を受けたもよう。彼は「あらゆる都市を回るなど顧客の要望もいろいろです。新婚カップルの撮影に同行するたびに“自分ならこうしたい。こんなところで撮影してみたい”といった青写真を描いてきました。結婚とは愛する人と一緒に旅ができるようになること。結婚式の様子より旅先の写真の方がずっと意義のあるものに感じられます」と語る。時には命を懸けながらも人々に感動や夢を与えようとする写真家と、それを熱心にサポートする伴侶。キオウさんはこれからも妻のマルタさんと二人三脚で素晴らしい写真を撮り続けていくことであろう。

画像は『Keow Wee Loong 2017年6月11日付Facebook』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)