テレビの高画質化技術は各社とも大量の独自用語が小刻みにアップデートして分かりにくいものですが、BZ710Xのエンジンで特に面白いのは「熟成超解像」と「AI機械学習HDR復元」。

熟成超解像は、 映画など24コマのソースに対して、4Kアプコンしつつ超解像とノイズリダクションを2周繰り返す技術。録画して寝かせておくと熟成するわけではありませんが、フレーム数が少なく余裕のあるソースに対してはさらに高画質化できます。

AI機械学習HDR復元は、地デジや従来のBDなど、HDR信号ではないソースに対して、映像を基にHDRまでダイナミックレンジを拡張する技術。

HDR復元は従来から搭載する機能ですが、東芝曰く、これまではHDRでないソースに対して正解がない状態で復元していました。

しかし最近は映像ソフトで 4K HDR版と2K SDR版が併売されるようになったため、ある意味で「正解」のHDRと答え合わせが可能に。HDR化エンジンをこの問題・正解セットと機械学習で鍛えて、HDRでない映像でももとからHDRソースであった場合に近づけます。

我が道を征く番組発見・視聴支援サービス「みるコレ」も健在。番組ジャンルからタレント名、スポーツのリーグやチーム名からアニメ制作会社まで膨大に用意された「パック」を使い、録画番組や未来番組、ネット動画配信やYouTubeまで横断して見たいものを見つけたり、おまかせ録画やシーン単位の効率的な時短視聴までできる仕組みです。

新製品では「みるコレ」の仕組みを使った新UIとして、「次みるナビ」が追加。リモコンに用意されたボタン一発でサイドパネルが開き、番組を視聴しつつ、現在の出演者が関連する別の番組や、最近の録画番組など、次の番組探しが手軽に操作できます。

テレビで映像配信まで含むコンテンツ発見と時短視聴を実現する「みるコレ」については開発者 片岡氏インタビューもどうぞ。

ほか、スカパープレミアムチューナー / プレミアム光チューナーの追加も注目点。レグザはNetflix や dTV、YouTube、ニコニコなどの動画配信サービスに対応していますが、スポーツ配信のDAZNには6月予定の更新でネイティブ対応の予定です。

BZ710Xシリーズの発売は5月中旬。価格はオープン、想定では55インチが税別30万円、49インチが25万円前後です。

【ギャラリー】東芝REGZA BZ710X 新機能図解 (18枚