最低視聴率を塗り替える?「SMAP×SMAP」ラスト目前で泥沼化へ
年内で放送終了が決定している『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)が、11月14日放送回で今年最低視聴率の6.4%を記録した。SMAP分裂報道でメンバーが生放送謝罪を行った1月18日放送回では31.2%を記録するなど、今年はSMAP解散騒動の陰で、瞬間的な視聴率を記録する回も多かった同番組だが、最終回を目前に控える中で思わぬ低迷をみせている。
今年最低視聴率を記録した放送回の「ビストロスマップ」の出演ゲストは、サバンナの高橋茂雄(40)・八木真澄(42)、平成ノブシコブシの徳井健太(36)・吉村崇(36)、サンドウィッチマンの伊達みきお(42)・富澤たけし(42)、小藪一豊(43)、陣内智則(42)ら計8人の芸人たちだった。ゲスト個人に実力がないわけではないが、あまりの“寄せ集め感”ばかりが募るゲスト陣だっただけに、視聴者が全く惹かれなかったのかもしれない。
「現在のSMAPと共演してもイメージダウンにしか繋がらないと思われているようで、大物ゲストにオファーしてもことごとく断られている状態です。SMAPの人脈からしたら何とかなりそうなものなのですが、芯を食えないトークしかできない収録現場ではなかなか話が弾まない。SMAPに縁のあるゲスト程、その気まずさから出演を拒否しているようです」(テレビ局関係者)
20年に渡って放送されてきたご長寿番組であるにも関わらず、終了の理由が理由だけに皮肉なものである。『SMAP×SMAP』は、前代未聞の“尻すぼみ”の渦中にあるといっても過言ではない。さらに、放送終了まであと1ヶ月あまりと迫ってきている今なお、最終回の内容については何一つ決まっていないという。
■大物ゲストも呼べない通常収録の最終回フジテレビでは、20年も支えた同番組に敬意を表し、華々しいラストを飾ってもらおうと生放送でのスペシャルを打診していたようだが、木村拓哉(44)以外のメンバーは首を縦に振らず通常放送に決まったという。その内容も、過去のオンエアーから総集編が足される程度で、5人が揃った挨拶すら行われるか微妙な所だというのだ。
「解散の理由があるだけに、木村以外の4人は最終回っぽいことなどしたくないと言っているようですね。今なおフジテレビが粘ってオファーを展開しているようですが、全て断られた時に備えて、ジャニーズが後輩グループのスケジュールを押さえているようです」(テレビ局関係者)
ファンからしてみれば、最後くらいメンバー5人の生の笑顔で終わって欲しいと祈るような思いだろうが、残念ながらそれさえ叶わない状況だ。かつてないほどのしっぽりとした最終回を迎える可能性が濃厚となっている『SMAP×SMAP』。せめて、雰囲気くらいは明るく終わってもらいたいところだ。
文・佐々木浩司(ささき・こうじ)※1980年群馬県生まれ。スポーツ誌の契約記者を経てフリーに。現在は主に、週刊誌やビジネス誌で活動中。得意分野は芸能、プロ野球、サッカーなど。主な著書に『洗脳のすべて』(宝島社)など。