VRアニメ、次なる一歩へ。VR向け作品『Henry』がエミー賞を受賞

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Oculus Story Studioの仮想現実(VR)アニメ『Henry』が、第68回エミー賞を受賞した。「VRが物語を語るうえで強力なツールとなりうることを示したかった」と本作の監督は語っている。

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2/5Henryの制作風景。

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3/5Henryの制作風景。

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4/5Henryのストーリーボード。

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5/5ラミロ・ロペス・ダウ監督は、ピクサーのヴェテランだ。

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数年前から登場した仮想現実(VR)映画制作会社は、従来映画の監督やスタジオの認知や支持を求めて闘ってきた。だが、9月7日夜(米国時間)、その正当性がついに認められた。オキュラスの映画制作部門であるOculus Story StudioのVRアニメ『Henry』が、第68回エミー賞を受賞したのだ。

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『Henry』が受賞した「Outstanding Original Interactive Program」賞は、VRプロジェクトに授与された初めてのエミー賞というわけではない。『Sleepy Hollow: VR Experience』が2015年9月、クリエイティヴアーツ部門で第67回エミー賞を受賞している。だが、オリジナル短編VR作品にこうした栄誉が与えられるのは今回が初めてだ。

Oculus Story Studioのクリエイティヴディレクターを務めるサシュカ・ウンセルドによると、今回の受賞は「すべての物語作家が期待するものの、自ら負うのは心配だったリスクの正当性を世界に認めさせるもの」でもあるという。

『Henry』は、ピクサーのヴェテラン、ラミロ・ロペス・ダウが監督を務めた作品で、2015年7月に公開された。孤独なハリネズミのヘンリーが自分で誕生日パーティを開くというかなりシンプルなストーリーだ。だが、VRを利用すれば、視聴者が映画やテレビ番組で体験するのとは違ったかたちで感情に訴える作品になりうることを証明する狙いがある。視聴者がヘンリーに目をやると、ヘンリーが見つめ返してくる。強烈で、感動的な体験だ。

「最初から、VRがアートのひとつであることを示したかった。つまり、VRの世界で物語作家が歓迎され、このごく初期の段階でも、物語を語るうえで強力なツールとなりうることを示したかったのです。今回のエミー賞受賞は、そうした見通しが正しかったことを証明しています。これがVR業界の転機になればと願っています」と、ダウ監督は語った。

Oculus Story Studioの次作品『Dear Angelica』は、年内に公開予定だ。

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