定年前後の会社員はさまざまな悩みを抱えている。近畿大学教授の奥田祥子さんは「私が24年にわたってインタビューをしてきた60代の男性は『会社が社員を守ってくれる時代は終わった』と考えて起業の準備をしてきたが、40代で出世の道を選んだ末に狙ったポストに就けず、焦りから投資詐欺に遭ってしまった。再雇用で働き始めたが、権限のない単純作業に耐えられず『どん底に落ちた気がした』と語っていた」という――。(第4回)※