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特撮TVドラマ『仮面ライダー』シリーズ最新作の制作発表会が28日、都内で行われ、平成ライダー16作目となる『仮面ライダードライブ』の詳細が発表された。放送は、2014年10月5日朝8:00よりテレビ朝日系でスタートする。

『仮面ライダードライブ』は、バイクのヒーローである「仮面ライダー」では禁じ手ともいえる「車」がモチーフに。シリーズ史上初の"バイク"に乗らずに"車"に乗る仮面ライダーとなる。さらに舞台は警視庁で、「仮面ライダー」に変身する主人公を「刑事」にすることで、悪と戦う最強のヒーローシリーズに「謎解き」と「事件解決」という刑事ドラマの要素をプラス。子供たちだけではなく、幅広い層が楽しめる作品を目指していくという。脚本は、『仮面ライダーW』(2009年)や『獣電戦隊キョウリュウジャー』(2013年)でメインライターを務めた脚本家の三条陸氏(ほか)が担当。

東映の大森敬仁プロデューサーは、1971年に初代『仮面ライダー』が放送されてから43年が経過しており、初代に胸を熱くしたファンがおじいちゃん世代になろうとしていることを挙げながら「お子さま、お父さん、おじいちゃんと3世代を熱くしてくれる仮面ライダーを目指しています」と説明。そして、企画当初から「仮面ライダーを車に乗せていいのか」という声が上がり、自身に葛藤があったことにも触れながら「期待に応えたい。ライダーがドライバーに変わる瞬間、ライダーの歴史が変わる瞬間を見て欲しい」と力を込めた。また、車が持つ"メカニカル"で未来的な魅力があるという『仮面ライダードライブ』を、「ここ数年の仮面ライダーの中で、ライダーがマシンと共闘するシーンが最も多くなる」と付け加えている。

俳優の竹内涼馬が演じる主人公の仮面ライダードライブ/泊進之介は、警視庁特状課の巡査。過去の部署である事件に遭遇し、同僚刑事を再起不能にしてしまったことがトラウマになっている。現在は、特状課に島流しなりやる気を失っているものの、変身ベルト「ドライブドライバー」と出会い、新たな目標を見出していく。内山理央が演じるヒロイン・詩島霧子は、進之介と同じく特状課に所属する巡査で、唯一「仮面ライダードライブ」の正体を知る人物。格闘戦などにも長けたスーパーアシスタントだが、制作発表会で内山は「まったく笑わないヒロインです。ミニスカなのでパンチラに細心の注意を払っています(笑)」と語っていた。

気になる変身シーンは、それぞれ意思を持ったミニカーで、調査などでも活躍する「シフトカー」をレバーの形に変形させ、腕の「シフトブレス」に挿入。次に、腰の変身ベルト「ドライブドライバー」のキーを回して起動させ、腕の「シフトブレス」を前に倒す。そして、両腕を大きく回した変身ポーズで「仮面ライダードライブ」に変身するという。変身ベルト「ドライブドライバー」は意思を持っており、言葉を発して進ノ介を仮面ライダーとして教育・成長させていくことから進ノ介は「ベルトさん」と呼ぶ。ベルトの声は、タレント、ナレーターのクリス・ペプラーが担当している。

また、「仮面ライダードライブ」のために開発されたスーパーカー「トライドロン」は、変身ベルト「ドライブドライバー」の命令で作動。敵の存在を「ドライブドライバー」が感知すると、左前輪がむき出しの形態に変化する。特殊パワーを備えており、左前のタイヤからいろいろなわざ用タイヤが発射され、「仮面ライダードライブ」の胸に装着されることで「タイプスピードフレア」「タイプスピードスパイク」「タイプスピードシャドー」などにフォームチェンジしていくという。「仮面ライダードライブ」の基本スタイルは、シフトカー「シフトスピード」を使用した赤色の「タイプスピード」で、敵のロイミュードが生み出す、物体の動きが遅くなる怪現象"重加速"よりも早く動くことが可能。

敵のロイミュードは、成長進化するアンドロイドのような存在で、人間になることに強い憧れを持っており、世界一斉蜂起を狙っているという。現在は一部のリーダーを残してネットワーク内に「光」として四散しているが、一斉蜂起のため、リーダーたちは「光」を残された基盤に入れ、ロイミュードの復活を狙う。一方で独自にネットワークから復活しようとする者もおり、その際にweb上の情報の中から濃い人間の思念を学習。超能力を持ってしまい、さまざまな怪事件を引き起こしていく。

現在放送中の平成ライダー15作目『仮面ライダー鎧武/ガイム』では、モチーフが「フルーツ」と「鎧」、脚本に『魔法少女まどか☆マギカ』シリーズで知られる虚淵玄氏を起用したことでも大きな話題となったが、『仮面ライダードライブ』は『鎧武』の"生っぽい"イメージから一転、"メカニカル"感を強調。金属と金属がぶつかるきしみ、電子音と光など、未来的とも言える「車」の魅力を、仮面ライダーの戦いを通して描いていく。

同時に本作は「仮面ライダー」の原点に立ち返るシリーズでもあり、モデルチェンジを図りつつもルーツを強調。新たな「仮面ライダー」という最大のチャレンジとなる。仮面ライダーになりたくて俳優を目指したという主演の竹内は、「父と母に報告したのですが、何より僕の叔父が仮面ライダーオタクで、僕の報告に泣いて喜んでくれました。1年間、全力で挑戦したいと思います」と語っている。

キャストは竹内と内山のほか、追田現八郎役に井俣太良、沢神りんな役に吉井怜、西城究役に浜野謙太、本願寺純役に片岡鶴太郎が名を連ねている。

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