フジテレビ「すぽると!」(4月30日放送分)では、昨年現役を引退した松井秀喜氏と金本知憲氏による対談の模様を放送した。

引退の理由やメジャーへの興味、二人が記録した連続試合出場のことなど、話題が多岐に渡る対談となったが、その後半では、松井氏が師・長嶋茂雄巨人軍終身名誉監督から付きっ切りで指導を受けたエピソードやその練習内容を明かした。その内容は下記の通りだ(要約)。

金本:実際、どっちが楽しかった?ジャイアンツ時代とヤンキース時代。楽しかったという点だとジャイアンツ?

松井:難しいですね。やっぱり、世界の一番のトップのところでプレーできたっていうのは、これ以上幸せなことはなかったですよね。周りはスーパースターばかりですから、その中でプレーできたってことは幸せでしたよ。

金本:日本でジャイアンツ、(アメリカで)ヤンキースって。こういうのを「持ってる」って言うんかなって思ったね。

松井:運がよかったですね。日米の一番いいチームでできたっていうのは、すごいよかったですね。

金本:ドラフトの時、阪神来たかったんちゃうの?

松井:詳しいですね。

※両者、大爆笑

金本:あれ、ホンマやったん?

松井:本当ですよ。僕ね、阪神ファンやってよかったのは、85年だけでしたけど(笑)。阪神は好きでしたね。弱かったですけど、好きでした。

金本:当時、メチャクチャ弱かったやん。(1992年のドラフト時)長嶋さんがこう(ガッツポーズ)やったのがすごい印象的だった。(当時の松井氏は)ちょっと、「あっ」て顔したよね?

松井:そんなことないですけど(笑)。田舎はジャイアンツ戦しかテレビでやらないので、みんな観れるからって思ってましたけど。

金本:長嶋さんが遠征中、(松井の素振りに)付き合ったっていうのは、本当なの?

松井:遠征だけじゃないですよ。毎日ですよ。ずっとやって頂きましたね。

金本:長嶋さんは見る時もあるし、見ない時もあるし、みたいな?

松井:ほとんど見てます。で、コースを指定する。一本一本真剣に振って音が悪いとダメって感じで。

金本:それが本当に基礎かも分からんね。

松井:そうですね。その練習が僕のバッティングの土台になった気がしますね。

金本:1000日計画って言ってたけど、3年間だけ?

松井:ずっとです。

金本:(監督を)辞めるまで?

松井:いや、辞めた後もです(笑)こっち(アメリカ)来るまで10年間。むしろ、1年目、2年目のほうが少なかったですね。だんだん増えていきました。実際、4番に定着するまでは時間掛かりましたから。7、8年ですか。それまで、原さんがいて、落合さんがきて、清(清原)さんがきて、で、それから僕になったっていう感じですから。全然1000日ではなかったですね。

金本:3000日だったね(笑)

松井:そういうことですね。

金本:マシンとバットスイング、どっちやった?

松井:まあ、スイングですね。

金本:俺もバットスイング派やった。あのバットスイングはね、あれはマシンでは付かないと思う。俺は、とにかく、バッティング練習の中で8割はバットスイング。でしょ?

松井:僕が日本にいる時はずっとそうでした。入ったばかりの頃から長嶋監督にずっと教わって。

金本:日本に帰って若い選手・・・。だって、気持ちよくマシン打ってる連中多いから。バットスイングするやつほとんどいないから。素振りとか。

松井:なるほどね。

金本:当時、俺が勝手に思ってるんだけど、松井のスイングのスピードと飛距離が目標だみたいな感じで。年下だけど、野球界、実力の世界だから年なんか関係ないから。

松井:ありがとうございます。

金本:松井の顔(写真)を貼ってトレーニングしとったから。

松井:それ嘘でしょ?(笑)

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