(1)レネ・フランケがアンタッチャブルズに復帰へ

 今季、ドイツ・ブンデスリーガのマンハイム・トルネードスでプレーしていたレネ・フランケ投手が、今季ファイナリストで北地区王者の、パダーボーン・アンタッチャブルズに復帰することが分かりました。

 今季14試合に登板した左腕のフランケは、6勝6敗で防御率4.79、97回2/3を投げて87奪三振という成績。アンタッチャブルズには 2003年、2005年、2006年の3シーズン所属しており、今回は5年ぶりの復帰となります。最後にプレーした5年前からは、チームの顔ぶれも大きく変わっているでしょうが、慣れ親しんだ場所であることには間違いなし。今季は防御率がもう1つだっただけに、新天地でもう一皮むけてほしいですね。

(2)イギリスでコーチングクリニックの開催が決定

 イギリスにおける、野球とソフトボールの普及団体であるBaseballSoftballUKは、イギリス野球連盟との共催で、来月20日にミルトンキーンズにおいて、コーチングクリニックを実施することを明らかにしました。

 クリニックにおいて講師を務めるのは、イギリス代表監督であるサム・デンプスター氏。30年以上のコーチング経験を持つ氏は、今年イスラエルのテルアビブで行われた、ヨーロッパ選手権予選にて、イギリス代表の本大会出場を果たしたほか、ダーラム大学(カナダ)を、同国の大学選手権で優勝に導いた実績があります。過去5年間、MLBからの特使としてイギリスで指導者の職に就いているデンプスター氏は、今回のクリニックのため、母国カナダからイギリスへと再び飛ぶことになります。

(3)エスカローナが2年間の資格停止処分

 今季、イタリア・IBLのファイナリストとなった、ダネッシ・ネットゥーノのホセ・エスカローナ投手が、同リーグの行ったドーピング検査で陽性となり、リーグのドーピング禁止規程に基づき、2年間の資格停止処分を受けることになってしまいました。また併せて、1440ユーロの罰金も科されたとのこと。

 今季のエスカローナは15試合(うち10試合で先発)に登板し、4勝7敗で防御率3.49という成績。59回1/3を投げて、59の奪三振を記録しました。ドーピングが発覚したのは、プレーオフ中に行われた抜き打ち検査によるもので、処分が科されることが有力視されていました。今回の処分によって、彼の選手資格は2013年9月18日まで停止されることとなります。

(4)キリ・パンサーズがエストニアリーグの今季王者に

 エストニア野球リーグのチャンピオンシップが、同国・キリで行われ、ホームのキリ・パンサーズがケイラ・ソックスを24-1、14-2(6回雨天コールド)で破って、3度目の国内タイトルを獲得しました。

 2試合続けて大勝を収めたパンサーズは、初戦で若手エースのクリスチャン・オジャサールが、14奪三振の快投。打線も相手投手陣から大量24点を積み重ね、圧勝で初戦を飾りました。続く2戦目も、同じような一方的な試合展開になりましたが、6回表終了時点で激しい降雨となり、試合続行が不可能に。そのため審判団の協議によって、試合は降雨コールドゲームとなり、パンサーズの国内制覇が決定しました。

 今季のエストニアリーグは、パンサーズとソックスの他、ケイラ・ピットブルズ、コスティヴェレ・アミーゴス、タリン・ベースボールクラブの計5 チームで開幕(アミーゴスとタリンは新規参入)。しかし、シーズン途中にピットブルズが、諸事情によりリーグを脱退せざるを得なくなったため、急きょ4 チームにより2試合総当たり形式に変更されました。パンサーズは、6戦全勝でファイナルに進出。ソックスは、タリンと勝ち星が同数(3勝ずつ)となったため、プレーオフ(11-9で勝利)を経ての決勝進出となりました。このため、パンサーズは今季8戦無敗のまま、国内リーグ王者に輝いたことになります。

(5)MLBヨーロッパツアーがいよいよ開幕

 オランダ人投手のリック・バンデンハーク(オリオールズ)と、MLBの共催で行われることになっている、第2回MLBヨーロッパツアー。そのプレイベントとなる食事会とオークションが、オランダ・アムステルダムのバルビゾン城でいよいよ4日に行われます。

 今回は、オランダ・イタリア・チェコでクリニックを実施するこのイベント。食事会にはバンデンハークの他、プリンス・フィルダー(ブルワーズ)、ロジャー・バーナディーナ(レッズ)、デクスター・ファウラー(ロッキーズ)、グレッグ・ハルマン(マリナーズ)、アダム・ジョーンズ(オリオールズ)、マイク・スタントン(マーリンズ)、ボビー・ボニーヤ(メッツ)というMLBのスーパースターたち(なお、ボニーヤは現在事実上引退していますが、メッツとの契約により、現在も所属選手として給与の支払いを受けているとか)も臨席します。

 特に、先のW杯制覇で興奮冷めやらぬオランダにおいては、今回のツアーに対する注目度は前回の比ではないでしょう。今年のクリニックで、ヨーロッパの次世代を担う若い選手たちに、どれだけトップ選手が「遺産」を残すことができるか?要注目です。