インタビュー：JUJU「リミットを掛けているのは結局、自分」
――「奇跡を望むなら…」という大ヒット曲もありますが、JUJUさんの歌声を例える表現として「奇跡の〜」という言葉を目にする機会が多い印象があるのですが。
JUJU：本当ですよねー（笑）。――JUJUさん自身、身の回りで奇跡を感じるような出来事はどんな時ですか？
JUJU：JUJUのアルバムが、オリコン・デイリー1位になったりする時ですかね（笑）。でも、奇跡を感じる時は、歌詞が書けた時です。あと、すごく時間が無い制作をしている時に、曲が出来た時は奇跡だなと。今回の「明日がくるなら」にしても「素直になれたら」も「君のすべてに」もアルバムの「What’s Love ?」という曲にしても、全くもう数日しかなかったり、「1週間で上げて下さい」みたいな状況の中で、「無理だろ！？」と言いながらも歌詞と曲が出来上がったりすると、奇跡的だなと。――追い込まれると底力を発揮するタイプですか？
JUJU：火事場のバカ力です（笑）。――たまに「逃げ出したい」と思ったりは？
JUJU：私、すぐ逃げるんですよ（笑）。逃げ足が早いんですけど、どうも最近なぜか、どうしても逃げられなくて。私も大人になったもんだと思った。でも追い込まれると、ちゃんと出来るんだなというのを最近になって自分の中で分かったりして。リミットを掛けているのは結局、自分なんだろうなってすごく思います。――まだまだ自分の可能性が隠されているのかもしれないですよ。
JUJU：気味の悪い話ですけど（笑）。いや、いい話なんだけど、人間は歳を重ねていくごとに衰退していくはずなのに、その中で自分の可能性をどんどん見出そうとしているのは気味が悪いなと思って。往生際が悪い感じがするなと（笑）。でも年々、私は声のレンジが広がったりしているので、「気の持ちよう」って本当かもしれないなと思う。――「明日がくるなら」を3月7日の東京ガールズコレクションで初披露された時、「素直になれたら」も歌われてましたが、サビの転調の前とか余計なお世話なんですけど勝手にドキドキするんですよね。
JUJU：（笑）。歌えんのかなコイツって？――いえいえ（笑）。ただでさえキーが高いのに、まだ上げるのかと。レコーディングならまだしも、ライブであのキーが出せるのは流石だなと。
JUJU：どうりで歌手だと思ったら（笑）。――東京ガールズコレクションなどファッションショーで歌うのは、またライブとは違った感覚だと思いますが、歌ってみて如何でしたか？
JUJU：全然違いますよね。お客さんんたちは元々ファッションショーを見に来ていて、基本的にライブは添え物じゃないですか。だから、私もお祭りを盛り上げるための余興をやりに来ました（笑)、みたいな気持ちで楽しみました。――TGCは今回で8回目でしたけど、毎回そういうアウェーの雰囲気に飲まれてしまう人と、ちゃんとお客さんをつかんで帰る人とがいて。やっぱりJUJUさんはMCが上手いなと。
JUJU：（笑）。でも思ったのが、あそこまで会場が大きくなる方が、私は緊張しないんだなと。あのイベントはギャルのパワーがすごいじゃないですか。多分みんな「キャー！」って言いたいだけなんだと思うんですよね（笑）。だから、声を出させると楽しいんだろうなと思って（笑）。私が普段のテンションで「もうちょっと声出るでしょー？」とかやってるのを聞いて、この間クリス・ペプラーさんに「余裕だね」と言われて、「いやいや、余裕は全く無かったんですけど」って。結局、東京と神戸と福岡とコレクションに出たんですけど、面白かったです。いやぁー、あの女の子の出すエネルギーってすごいですよね。いいものをもらって来た気がします（笑)。
