「りくりゅうペア」にポケットマネーで4000万円贈呈…「木下グループ」が製作を手掛けた「国民的女優」の主演作とは
報奨金2000万円!
ミラノ・コルティナ冬季五輪で、フィギュアスケートペア・日本初の金メダルを獲得した三浦璃来(24)と木原龍一(33)の「りくりゅうペア」は帰国後も各メディアに引っ張りだこだ。
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「三浦も木原も、前のペアではよい結果に恵まれず、19年シーズンからペアを結成しました。五輪初出場となった北京五輪(22年)では日本人ペアとしては初入賞となる7位。互いにケガを抱えながらも、そこからさらにコンビネーションを磨き、劇的な金メダル獲得となりました。終わってみれば、今大会で一番印象に残る金メダル獲得劇。これで、国際スケート連盟(ISU)公認のシニア国際大会(オリンピック、世界選手権、グランプリファイナル、四大陸選手権)を全て制覇した、ゴールデンスラム達成者に。スケート界のレジェンドの仲間入りです」(スポーツ紙記者)
そんな2人は2月26日、所属先の木下グループ本社(東京都新宿区)を表敬訪問。木下直哉代表取締役社長(60)の“ポケットマネー”から、2人にそれぞれ2000万円の報奨金が贈られた。

2人には日本オリンピック委員会(JOC)、日本スケート連盟からそれぞれ金メダルに500万円、団体の銀メダルに200万円の1400万円ずつが支給されることが決まっている。それに加え、所属先からの破格の上乗せを加算して、1人につき3400万円、「りくりゅう」として総額6800万円のビッグボーナスを手にした。木下社長がゴールデンスラム達成を祝い、当初の予定から倍増された金額だったという。
木下社長は、「2人はこの金額に値するし、本来ならもっともっとだと思う。カップル競技はゼロスタート、もしかしたらマイナスからのスタートだった。大事に使ってください」と笑顔で声をかけたという。
「木下グループは09年からフィギュアを支援し、日本のスケート界の発展に大いに貢献しています。今大会の女子フィギュアで4位に入賞した千葉百音(20)も同グループ所属。また、アカデミーを設立し、次世代の選手育成にも尽力している。フィギュアの選手以外には、卓球、テニス、そして水泳ではオープンウォータースイミングの選手もバックアップしています」(同前)
もともと、木下氏は福岡の高校を卒業後、電子部品メーカー「ローム」(京都府京都市)に入社した。24歳だった1990年、後に木下グループの中核企業となる、アパートやマンションの賃貸物件を扱う不動産会社「株式会社エム・シー・コーポレーション」を設立。2004年には1000億円の債務超過に陥っていた木下工務店を買収し、代表取締役に就任する。同姓ながら、同社の創業家一族との縁戚関係はない。
以降、事業を拡大し、ハウスメーカー事業、医療福祉事業などで、現在、20社以上を傘下に置く企業グループとなったが、実は09年以前には、フィギュア以外の競技をバックアップしていたという。
総合格闘技も
「意外にも総合格闘技です。人気格闘技イベント・PRIDEが消滅後、主力選手だった柔道・バルセロナ五輪男子78キロ級金メダリストの吉田秀彦(56)をエースに据えた格闘技イベント『戦極』が08年に旗揚げされました。実は、木下グループはディスカウントストアのドン・キホーテらとともにバックアップし、同イベントの運営会社の初代社長には木下氏が就任しました。ところが、運営方針をめぐって考え方が合わず木下氏は手を引き、フィギュアをバックアップするようになったのです。『戦極』は10年12月の大会を最後に、翌年にはドンキも手を引き活動停止に追い込まれたので、木下氏の判断は賢明でした」(格闘技ライター)
そして、フィギュア以外にも、木下グループが多大なる貢献を果たしているのが映画界だ。
「木下氏は無類の映画好きとしても知られ、06年に公開された、元千葉県知事で俳優の森田健作(76)が主演の『I am 日本人』に初めて出資。11年には、映画製作・配給事業を担当していた部門を『キノフィルムズ』として独立させ、木下氏は同社の代表取締役に就任しました」(映画担当記者)
同社設立後、自社製作の作品では、主人公が各地をめぐって事件や事故の犠牲者を悼む旅を続ける姿を描いた「悼む人」(15年)、チェ・ゲバラと共に革命闘争に参加したフレディ・マエムラの生涯を、姉弟による伝記を元に映画化した「エルネスト」(17年)などを手がけた。さらに、各映画会社が配給する作品に出資もしている。
17年からは新たな監督発掘を目的にした「木下グループ新人監督賞」を創設。さらには、新宿・横浜・神戸・福岡などで映画館「kino cinéma」を運営しているが、木下氏の“映画愛”が深くなったのは、ほかにも理由があるという。
「20年11月に亡くなった、元東映グループの会長だった岡田裕介氏とは、師弟のような関係でした。岡田氏が海外の映画際に行くときは、木下氏もほぼ同行していた。岡田氏といえば、女優の吉永小百合さん(80)の“後見人”のような存在。岡田さんが世を去った今、木下氏がその後釜と言えます。昨年10月にはキノフィルムズの製作・配給で『てっぺんの向こうにあなたがいる』が公開。今後も、吉永さんの主演映画はキノフィルムズが手がけるのではないでしょうか」(同前)
今後は「りくりゅうペア」のような才能を、映画界で発掘するかもしれない。
デイリー新潮編集部
