在宅ワークで「業務委託」の求人を見かけますが、アルバイトとどう違うのでしょうか? 給料や保証って大丈夫なのか心配です…
業務委託はアルバイトや派遣・契約社員と大きな違いあり
アルバイトや派遣・契約社員は企業(雇い主)と「雇用契約」を結ぶ働き方です。業務委託は、「契約による仕事の受託」です。「雇用契約」であるアルバイト等とは働き方、保証、税務処理が大きく違います。給料や保証面では注意が必要です。
違いは「雇用契約」の有無と「働き方の自由度」
業務委託はフリーランスや個人事業主に多く、成果物の納品が求められます。企業からの指揮命令は受けず、働く場所や時間も自己裁量で自由に働けます。
アルバイト等は企業に雇われてその管理下で働きます。労働時間に応じて給与が支払われます。労働基準法の保護を受け、福利厚生も一定条件で適用されます。
業務委託とアルバイト等の主な違いは図表1のとおりです。
図表1
(企業の指示のもと、勤務時間が決まっている) 労働基準法の適用 適用されない 適用される
(残業代・休憩・休日など) 社会保険・雇用保険 原則加入なし
(自分で国民健康保険・国民年金に加入) 条件を満たせば、企業が加入手続き 確定申告 必要(自分で行う) 原則不要(源泉徴収される)
(筆者作成)
業務委託の注意点
自分の裁量で時間や場所が決められるなど、働き方の自由度が高い業務委託ですが、収入や保証の面ではアルバイト等と比較して安定性に欠けます。契約内容によっては報酬未払いのリスクもあります。契約書の報酬額、報酬支払時期、成果物の定義などをしっかりと確認しましょう。
信頼できる企業なのかの見極めも大切です。
病気やけがで働けなくなったときには、収入がなくなる可能性があります。その際に収入を補填できる民間の保険(所得補償保険)もあります。加入を検討してみてもよいかもしれません。
確定申告が必要なため、経費管理などの事務処理が必要です。
確定申告は、青色申告、白色申告の2種類あります。青色申告は、仕訳帳や総勘定元帳・現金出納帳など定められた帳簿を作成する、e-Taxで申告することで最大65万円の所得控除が受けられ節税効果が高いです。
白色申告と比べて複雑ですが、会計ソフトを活用すれば簿記に精通していなくても大丈夫。経費入力、仕訳作業が効率的に行え、自分で確定申告もできます。
アルバイト等よりも業務委託の収入のほうが多そうに見えても、委託業務に使う時間に加えて事務処理の時間がかかり、時給計算をしたらアルバイト等のほうが高くなるなんてこともあり得ます。
安定性の重視や事務処理を負担と思うのならアルバイト等のほうが向いているのかもしれません。働き方の自由度だけでなく、スキルを活かして収入を上げていきたいという意欲があるのなら業務委託が適しているといえるのではないでしょうか。
執筆者 : 正田きよ子
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者

