CBS MarketWatchによると、IMF(国際通貨基金)の主任エコノミストを務めるジョン・リプスキー氏はパリで記者会見を行い、先ごろ公表された2007年の世界経済の成長率見通し(4.9%)を下方修正すると発表した。

  同氏は、IMFが依然として「(経済)成長に好ましい状況を予測している」と説明。米ドルが対ユーロで下落したことについては、「懸念を抱く明白な理由がない」と述べた。ECB(欧州中央銀行)は7日にも25ベーシスポイントの追加利上げを行う見込みで、市場では米国と欧州との金利差が今後縮小に向かうとの見方から、ドルが売られていた。

  リプスキー氏はECBの金融政策について、「緩やかな引き締めが適当だと思われる」と発言。金利の引き上げを受け、ユーロ圏における輸出が減少し、経済成長が減速すると懸念する声が上がっている。【了】