三浦瑠麗氏(2020年11月撮影)

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国際政治学者の三浦瑠麗氏が18日までにX(旧ツイッター)を更新。17日投開票の兵庫知事選において、無所属の前職斎藤元彦氏(47)が、元尼崎市長稲村和美氏ら無所属6新人を破り再選を果たした件に言及した。

三浦氏は17日夜のポストで「本日の兵庫県知事選は8時打ちで前職当確でした」と書き出し「一番の敗者は当然、マスコミです。新聞、テレビが直面する事態は、今回負けた陣営が直面する問題より、もっともっと深刻です。週刊誌報道にタダ乗りする報道姿勢を改めない限り、不信感が蓄積していくと思います」と私見をつづった。

そして「なかったことにするフリをしたり、民衆がおかしいなどと言い続けていると一体何が起きるでしょうか」とした。

斎藤氏はパワハラなどの疑惑告発文書問題を巡り、兵庫県議会で全会一致の不信任決議を受け自動失職。無党派層を取り込むため、SNSを積極的に活用した。街頭での活動をXに投稿。告発した県幹部への処分などに問題はなかったなどとの考えを選挙戦でも強調し、フォロワー数は知事を失職した直後の9月末(約7万人)から投開票日は約20万人に達した。

三浦氏は続くポストで「いつ頃からか、人々の浮気ネタや交際スクープ、ホントかウソかわからない政界ネタなど、ゴシップと評論で遊んでいた週刊誌が、ターゲットの『首を取る』と宣言するようになった。見ていて、危ないなと思った。首を取るというのは、権力闘争の発想そのものだからだ。その態度は選挙の勝ち負けに夢中になっている選対本部といささかも変わらないし、自らの職を賭していない時点で比較にならないほどタチが悪い。今回の兵庫県知事選の前職当選は、そうした『中央の権力』による報道での地元の引っ掻き回しに対するノーであったと思う」と記述。

さらに「散々大手メディアを批判してきたはずの週刊誌が、一方の陣営に都合の良いストーリーのみを流し、もう一方の『首を取る』ビジネスに足を突っ込んだのだから、同情の余地はない。それは、清和会の番記者が宏池会にとって都合の悪い情報に飛びつくのといったい何が違うのか、と言われても仕方がない。だが、更に情けないのは、思惑含みの『プレーヤー』は別として、主要メディアの方もまた、流れができたらそれに逆らうことは考えもしませんとばかりに、それに乗っかったことだ。自分の頭で考えない、たいして取材もしていないのに報じる。きつい言葉付きで申し訳ないが、きっとまた同じことを繰り返すだろうから」と投稿した。