オーストラリア代表【写真:小林靖】

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プレミア12開幕 豪州代表行きつけのラーメン屋が語った感謝

 野球の国際大会「ラグザス presents 第3回 WBSC プレミア12」に出場する日本代表「侍ジャパン」は13日、名古屋市のバンテリンドームでオーストラリア代表との開幕戦に9-3で勝利した。大会に先立ち、東京・府中市で10日間の事前合宿を行った豪州代表が通い詰めたのが「らいおんラーメン」だ。ユニホームをプレゼントするなど、小さな国際交流も発生。さらに同店の小倉竜太郎さんが驚いたのは選手たちのマナーの良さで「また来てほしいです」と、大会を勝ち上がっての再来店を待ち望んでいる。

「ラーメンが大好きなんだ」。豪州の選手に好きな日本グルメを尋ねると、必ずこの答えが返ってくる。ジェイク・ボーウィ内野手もその一人で「僕が知る限り、好きじゃない選手はいない」と言い切るほど。豪州にもラーメン店は存在するが、味の違いからか食べに行くことはないのだという。そのため「フチュウ、トウキョウに来たときは、必ず食べに行くよ」と、本場・日本流に心をガッチリつかまれている。

 合宿中に通い詰めたのが、府中駅前にある「らいおんラーメン」だ。食べログで上位約3%とされる評価「3.5」を超える「3.55」を得る人気店で、豚骨醤油ラーメンに選手たちはドはまり。突然、大男が連れ立って来店し、麺を勢いよくすすって「いつもおいしいラーメンをありがとう」「また日本に来たら寄るから」とあいさつしていくのだから、店も客もびっくりだ。

 来店当時を振り返る小倉さんは「本当にいい人たちなんです」と嬉しそう。感謝のしるしに贈られたユニホームは、どこに飾るか決めかねまだ封印中だという。

 府中市は、ラグビーのリーグワンに所属する東芝ブレイブルーパス東京や東京サントリーサンゴリアスなどの拠点でもある。小倉さんは豪州代表の選手たちを見て「ラグビーの選手と同じように礼儀正しいですね」と、その振る舞いに感心したという。インバウンド需要も増える昨今、中には「えっ」と驚くマナーの観光客もいるそうだが「皆さんマナーいいですよね」と、大歓迎の様子だ。

 豪州代表は14日に台湾へ移動し、オープニングラウンドの残り4試合を戦う。スーパーラウンドに勝ち上がると、舞台は東京ドームだ。小倉さんは「来てほしいですよ、いらしてくださるだけで周りが明るくなるので。本当にいいお客さんです」と再びの来店を心待ちにしている。東京で待つラーメンが、快進撃につながるか。

(THE ANSWER編集部・戸田 湧大 / Yudai Toda)