「深くおわびを申し上げます」ツアー主催のJTBが謝罪 マレーシア観光バス事故で70代日本人女性客死亡 旅の専門家「道の悪さから起こった事故ではないかな」

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前の部分が激しく壊れた観光バス。
フロントガラスは、大部分が割れ落ちている。
マレーシアで起きた観光バス事故で、70代の日本人女性客が死亡した。

ツアー主催のJTB謝罪

25日午後、ツアーを主催した大手旅行会社「JTB」が謝罪した。

JTB・山北栄二郎社長(午後2時過ぎ):
旅行を主催した会社として誠に申し訳なく、心より深くおわびを申し上げます。

事故が起きたのは、マレーシア西部にあるペラ州。

現地時間の24日午後2時過ぎ、日本人観光客11人を乗せた観光バスが、高速道路上でトラックに衝突した。

バスには、日本人観光客の男性3人と女性8人、また現地ガイド1人と運転手1人のあわせて13人が乗車していた。

この事故で、70代の日本人女性客が死亡し、残る12人がけがをして、そのうち4人が入院したという。

JTB・山北栄二郎社長:
お亡くなりになられました方、70代の女性の方であります。在住は日本の在住と。

JTB・花坂隆之氏:
(けが人は)現時点では、すべての皆さまと会話ができる状態。

マレーシア縦断7日間のツアーに参加

事故にあった観光客は、JTBが主催するマレーシアツアー「行っ得!マレーシア縦断7日間」に参加していて、ツアー価格は1人15万円だった。

参加者は、21日に関西国際空港を出発し、マレーシアのクアラルンプールに到着。
各地の人気スポットを周遊していた。

事故が起きたのは、ツアー4日目。
絶景の高原リゾート「キャメロンハイランド」に向かう途中だった。

滞在していたペナンから約130kmの高速道路上で事故は起きた。

JTB・山北栄二郎社長:
現在、ツアーの行程の状況を確認しているところで、ガイドからの報告によると、予定通りの日程で運行している途中であったというふうに聞いております。

JTBでは、ドライバー1人の運行距離を1日500km以内に設定していて、事故当日の24日もそのルールは守られていたという。

JTB・山北栄二郎社長:
1日の走行距離を制限をかけておりますので、その制限の範囲内での行程であったということであります。

また、観光バス内でのシートベルト着用ルールについては、次のように説明した。

JTB・山北栄二郎社長:
シートベルトの装着についてですね、シートベルトが設置されたバスを必ず使うということを、当社として条件にしておりまして、その中でシートベルトの着用についても、必ず現地ガイドからご案内をするというような形を義務づけているということです。

人気の観光地・マレーシア 道路事情もしっかり

旅の専門家によると、マレーシアはアジアの中でも人気の観光地だという。

航空・旅行アナリスト 鳥海高太朗さん:
ホテルの価格が比較的安いということで、特に高級ホテルにリーズナブルに泊まれるという。食もおいしいですし、また、ほかの東南アジアの国と比べると清潔である。そういったところも旅行先として選ばれている。

では、マレーシアの道路事情はどうなのだろうか。

航空・旅行アナリスト 鳥海高太朗さん:
南アジアのほかの国に比べると、比較的、道路はしっかりしておりますので、道の悪さから起こった事故ではないかなというふうには考えられます。

JTBは、現地と東京に事故対策本部を設置し、対応にあたっているとしている。
(「イット!」10月25日放送より)