米プロバスケットボールNBAのスター選手で殿堂入りも果たしたディケンベ・ムトンボさんが先月30日に脳腫瘍で亡くなった/David Sherman/NBAE/Getty Images

(CNN)米プロバスケットボールNBAのスター選手で殿堂入りも果たしたディケンベ・ムトンボさんが先月30日に脳腫瘍(しゅよう)で亡くなったことが分かった。NBAが明らかにした。58歳だった。

2015年に殿堂入りを果たしたムトンボさんは、NBAオールスターに8度出場し、リーグの年間最優秀守備選手賞を4回受賞した。

18年間の選手生活では5シーズン連続でブロック数トップに輝き、NBAの歴代ブロック数2位を記録して引退した。ムトンボさんは守備の抜群の腕前に加えて、遊び心に満ちた笑顔も持ち合わせていた。対戦相手をブロックした後に人さし指を左右に振る「フィンガーワッグ」でも知られていた。

コンゴ民主共和国生まれの身長218センチのムトンボさんは、1987年に奨学金を得て米ワシントンのジョージタウン大学に入学。2年目にバスケットボールチームに入団して有名になった。

91年のNBAドラフト4位でデンバー・ナゲッツに入団。

ナゲッツの後は、アトランタ・ホークス、フィラデルフィア・セブンティシクサーズ、ニュージャージー・ネッツ、ニューヨーク・ニックス、ヒューストン・ロケッツでプレーした。

コートの外では人道的な活動で知られていた。ムトンボさんは97年、故郷のコンゴの教育と生活の質を向上させることを使命とするディケンベ・ムトンボ財団を設立した。

NBAは2022年、ムトンボさんが米ジョージア州アトランタで脳腫瘍の治療を受けていると発表した。

ムトンボさんは30日、家族にみとられたという。

NBAコミッショナーのアダム・シルバー氏は声明で、「ディケンベ・ムトンボさんはまさに実物よりも大きな人物だった。コート上ではNBA史上最高水準のショットブロッカーでありディフェンスプレーヤーだった。コート外での彼は他人を助けることに全身全霊を注いだ」と述べた。