午後3時のドルは146円前半、高市氏勝利予想で円全面安

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Shinji Kitamura

[東京 27日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤からドル高/円安の146円前半で取引されている。自民党総裁選で高市早苗経済安保相が勝利する可能性が高いとの見方が広がり、結果を先取りする形で円が広範に売られた。

総裁選の投票が始まった午後1時過ぎからドルは次第に底堅さを増し、第1回投票の結果が判明した午後2時過ぎには、一時146.49円まで上昇。今月3日以来、3週間半ぶり高値を更新した。

「事前報道や第1回投票の結果を見て、決選投票では高市氏が勝利する可能性が高いとの見方から、その結果を先取りする形で円が売られた」(トレイダーズ証券市場部長の井口喜雄氏)という。

市場では、アベノミクス継承を掲げる高市氏が勝利すれば、経済成長の促進や日銀利上げの後ずれ見通しなどから、円安圧力が強まるとの予想が大勢だった。

円は対ドル以外でも大きく売られ、豪ドルが100円半ば、英ポンドは195円後半と2カ月ぶり高値を更新したほか、ユーロも163円前半と1カ月ぶり半ぶり高値を付けた。

国慶節の連休を控えた中国株が大幅高となったことも、円売り地合いを支えた。当局の景気刺激策を好感する形で、上海総合指数はきょうも一時3%近い上昇となり、今週1週間の上昇率は16年ぶりの大きさを記録する見通しとなっている。

ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 146.25/146.27 1.1164/1.1165 163.26/163.28

午前9時現在 145.08/145.09 1.1176/1.1178 162.16/162.17

NY午後5時 144.79/144.82 1.1176/1.1177 161.83/161.86