野村邦丸がパーソナリティを務めるラジオ番組『くにまる食堂』(文化放送・毎週月曜から木曜9時~13時)内で火曜日の11時半ごろから放送されている「ホクトpresents きのこで菌活~カモン健康!」。きのこを食べて身体の内側から「健康」になる方法について、「日頃の生活の中で気になる健康」をテーマに、毎週、その道の専門家に話を聴く。

今週は、医療法人社団 ベスリ会 ベスリクリニックの田中奏多先生に「季節の変わり目対策」というテーマで話を伺った。

季節の変わり目ともいえるこの時期、夏の疲れや昼と夜との寒暖差が大きくなることでこの時期は、疲労倦怠感、食欲不振、便秘、下痢などの消化器系の不調をうったえる人も多いという。

この体調不良の主な原因は、自律神経の乱れ、栄養の偏り、胃腸など消化機能の低下などが挙げられる。自律神経には環境の変化に身体を適用させる働きがあり、環境の変化によって自律神経が乱れ調整がうまくいかないと、リラックスできなくなるなど、様々な症状を引き起こす要因の1つとなるようだ。

邦丸「不摂生な食事はやめましょうというのは昔から言われてますけども、その不摂生な食事による栄養の偏りも原因の一つになっちゃうわけですよね」

田中「おっしゃる通りですね。やっぱり夏が暑くて食欲がわかないので、そうめんとかうどんとか、のどごしの良い食事に偏りがちですよね。そういう食事を続けていると糖質の摂取量が多くなります。糖質を食べ過ぎると本来は酸性であるべき腸内環境がアルカリ性に傾いて悪玉菌が増える要因になると考えられています。腸内環境が乱れることによってさまざまな不調が生じることになってしまいます。アイスクリームとかアルコールとか甘いものやアルコールを多く摂る傾向にある人も要注意ですね」

邦丸「田中先生は当然お医者様でいらっしゃいます。そして調理師でもいらっしゃいます。この季節に食事に取り入れるといいんだという栄養素。これ教えてもらえますか?」

田中「まずは食物繊維が挙げられます。免疫細胞や自律神経の調整ができる腸を整えることで、風邪予防や自律神経バランスを整えるのも助けてくれます。たとえばきのこに豊富な食物繊維は便のカサを増やして腸の老廃物の排出を促したり、善玉菌のエサとなって善玉菌を育てたり増やしたりする効果があります。「βグルカン」も取り入れたい栄養素の一つです。きのこなど一部の食材にしか含まれない貴重な栄養素なんですが、腸の免疫細胞に直接働きかけることで全身の免疫力アップに役立ちます」

邦丸「自律神経は自分じゃなかなかコントロールできない。食事面からも気をつけないといけないってことになりますかね」

田中「おっしゃる通りです。栄養バランスの良い食事を取って、腸内細菌を整えることで、自律神経も良い状態が保たれます。この時季に不足しがちなビタミンB群やミネラルも豊富に含まれているので、季節の変わり目の不調・エネルギー補給や疲労の緩和におすすめの食材ですね」