体操

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パリ五輪体操男子団体の橋本大輝の振る舞いに、中国で称賛の声が上がっている。

29日に行われた決勝では、中国が最終種目の鉄棒の時点で3点余りの大きなリードを保っていたが、中国・蘇煒徳(スー・ウェイダー)が演技中に2度落下するまさかのミスで得点を伸ばせず、日本が逆転で金メダルを獲得した。

中国のSNS・微博(ウェイボー)では、中国が金メダルを逃したことへの悔しさがにじむコメントがあふれる一方、中国国営の新華社の記者が撮影した2枚の写真が話題になっている。

1枚目は、ミスをした蘇煒徳に橋本が歩み寄って慰めの声をかける様子、2枚目は、中国選手の演技の順番になった際に橋本が口に人差し指を当て、観客に静かにするよう求めた写真だ。

橋本をめぐっては、前回の東京五輪体操男子個人総合で跳馬の着地でラインオーバーがあったにもかかわらず高得点が出て、肖若騰(シャオ・ルオテン)を上回って金メダルを獲得したことから、中国で誹謗(ひぼう)中傷が過熱した。

そうした背景があることから今回の2枚の写真についてもネット上で一定の批判はあるものの、「橋本は本当に人柄がいいな」「彼らは関係性がとてもいいんだ」「実は彼はいい人。中国選手ともいい関係を築いている」「いろいろあったけど、橋本は性格がいい」「橋本はいいやつ。前回の騒動はブラックメディアが世論をあおっただけ」「実は橋本は性格も、試合に向かう気持ちや実力にしても、文句の付け所がない。中国選手ともいつも声を掛け合っている。日本人だからと批判するのは間違っている」といったコメントが多数寄せられ共感を集めている。(翻訳・編集/北田)