静岡県菊川市の住宅で親子3人が殺害された事件、現場から逃走したとされる孫の男は依然、逃走中です。遺体には複数の傷が確認されていて、3人は執拗に切り付けられた疑いがあります。警察は逃走した孫の写真を公開し、全国に指名手配しました。

【写真を見る】「治安のいい街なのに…」親子3人殺害事件 容疑者の孫を指名手配 遺体には複数の傷 執拗に切り付けられたか=静岡・菊川市

＜近隣住民＞

「割と治安のよい街だと思います。全然実感がない、びっくり」

静かな住宅街は、広範囲に規制線が敷かれ、異様な雰囲気に包まれました。

＜伊豆川洋輔記者＞

「午前10時前です。事件から一夜、現場の住宅の前には、複数の鑑識車両が入り、これから鑑識作業が行われると思われます」

現場となったのは、東名菊川インターから600mほど離れた住宅街です。7月28日、住宅で倒れているのが見つかったのはこの家に住む男性(87)、妻(81)、娘(52)で、運ばれた病院で死亡が確認されました。当時、自宅にいなかった長女が娘(52)から連絡を受け「自宅で男が暴れている」と警察に通報したことで事件は発覚しました。

＜殺害された男性と45年来の友人＞

「本人はかなり(大工としての)腕にプライドを持っている人で、自宅に上がらせてもらったときに母屋の大黒柱を見させてもらった。ちゃんと(夫婦)2人で支え合ってやっているなと、お互いの長所を生かして生活されているのかなと思ってた」

こう話すのは40年以上前から、殺害された男性を知る男性です。同じく殺害された妻とも交流があったといいます。

＜殺害された男性と45年来の友人＞

「1週間ほど前に、奥さんも一緒に2人と会った。そういう事態になったから、正直言って本当にびっくりしている」

現場には、凶器とみられる刃物が残されていたことや、遺体の状況などから警察は殺人事件と断定して捜査。警察への通報内容などから殺害への関与が浮上したのは、殺害された男性の孫の20代の男でした。現場の近くで店を営む女性は、通報のあった直前の午後2時ごろ、事件現場方向に向かうある男を目撃したといいます。

＜聞き込みを受けた女性＞

「眼鏡をかけて青っぽいシャツにリュックサックを背負っていたと(訪れた警察官に)伝えた。南に向かっていた、ちょうど現場の方なのかな」

捜査関係者によりますと、遺体には複数の傷が確認されていて、3人は執拗に切り付けられた疑いがあります。警察は現場から逃走した男性の孫で住居・職業不詳の男(27)の写真を公開し、全国に指名手配しました。発表によりますと逃走した孫は165センチぐらいの中肉、犯行当時は黒っぽい服を着ていたということです。