「西部警察やん!」神奈川県警のサングラス着用が大反響 理解の声も続々「目は大事ですよね!」
男女の若い警察官3人がサングラスを着用し、ポーズを決めている――神奈川県警の大和署が、こんな写真を公式Xに投稿し、「カッコいい」などと反響を呼んでいる。
実は、直射日光による事故防止などのため、着用への理解を求めるのが投稿の狙いだった。ここ1年ほどで、全国の警察がX上などでこうした投稿を続けており、背景には、一部で着用などへの苦情が来ることがあるようだ。
サングラス姿の警官の写真に「いいね」3万件超
「西部警察やん!」「あぶない刑事で予習済み」「カッコよくてさらに良しじゃないですか」
大和署の公式Xが2024年7月22日、様々なブランドのサングラスをかけた警察官の写真を投稿すると、3万件以上の「いいね」が集まるほどの関心を呼んだ。
投稿では、神奈川県警の施策として、「大和警察署でも直射日光や乱反射等による各種事故防止や紫外線による健康被害防止のため、屋外で警察官がサングラスを着用する場合があります」と告知した。また、「熱中症対策として、警察官がコンビニ等に立ち寄り、飲料水を購入する場合もありますので御理解ください」と呼びかけている。
こうした内容には、理解を示す声がほとんどで、「目は大事ですよね!」「サングラスはぜひかけるべき」「こんなことをわざわざお知らせしなきゃならんのか・・・」などと書き込まれた。一方で、「『本当に警察官?』って思いそう」「職質などのときは サングラスを外していただけると」といった注文も出ていた。
酷暑が続く中、県警では6月27日、「街頭活動中の熱中症対策などを行っています!!」として、公式サイトのお知らせでサングラス着用などを告知した。パトカーに乗っていたり、交番のバイクを運転していたりするときの着用例を写真で紹介し、「猛暑の中での街頭活動において、身体的負担を軽減しながら、県民の皆様の安全・安心を守る活動を行ってまいりますので、御理解をお願いします」などと書いている。
過去5年以内で32人の警察官が熱中症などで倒れる
県警本部の警務課などによると、サングラスについては、白バイ隊員など一部の着用に限られていたが、事故や健康被害の防止のため、6月から広く一般の警察官にも着用を認めることにした。
23年に行ったアンケートでは、過去5年以内に熱中症などで倒れたと答えた警察官は、32人に上ったという。
ただ、サングラスの着用については、ルールを定めた。
着用場所については、パトカー乗車や交通取り締まりなど、直射日光の下で行う日中の街頭活動を想定した。レンズの色は黒色系か茶色系とし、品位を損なうような華美で奇抜な形や色のサングラスは着用すべきではないとした。
また、注意事項としては、病気のケースなどを除き、県民と話すときは威圧感を与えないよう配慮し、着用したまま対応する必要があるときは相手の理解を得ることを挙げている。
サングラスは、所属内で同じ製品に統一する必要はないものの、上司の承認を得て個人で準備し、県警から支給はされないとしている。
一般の警察官がサングラスを着用するようになって、県民からの苦情は把握していないという。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)