ロッテ・横山陸人 (C) Kyodo News

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 ロッテの横山陸人は、力強いストレートでガンガン押す投球でパ・リーグの強打者たちをねじ伏せる。

 15日に行われた首位・ソフトバンク戦、8−3の8回にマウンドに上がると、先頭の川瀬晃をストレートで二ゴロ、続く栗原陵矢も1ボール1ストライクからのストレートで左飛、山川穂高を1ボール2ストライクから4球目のストレートで空振り三振に仕留めた。この日は8球投げたが、そのうち6球がストレートというパワーピッチングだった。

 横山は現在のストレートについて「ここ最近は結構しっかり投げられているのかなと思います」と好感触。「球速もしっかり出ているので、球質だったり、もちろんアドレナリンがすごい出てると思うんですけど、そういうところがいいのかなと思います」と続けた。

 15日のソフトバンク戦に限らず、ここ最近の登板はストレートで押す投球が目立つ。それだけストレートの質が良いということなのだろうかーー。

 「もちろんそれもそうですし、変化球というところもしっかり意識して投げられるところに投げられている。失投も何球かあるんですけど、しっかり投げ切るところは投げきれているので、そういうところは真っ直ぐがファウルになったりにつながっているのかなと思います」。

 変化球に関しては「ランナーが出てる場面で投げさせてもらっているところで、失投というのが一番やってはいけないこと。間違う方向というところもしっかり意識しているんですけど、まだまだ間違った方向にミスしているところがある。そういうところはもう少し詰めていかないといけないのかなと思います」と課題を口にした。

 変化球はスライダーの割合が多く、シンカーをあまり投げていないように見える。「自分の今の感覚の中でシンカーがあまり良くないので、キャッチボールで練習してやっていければいいのかなと思います」と教えてくれた。

 昨年は6月に月間9試合・9イニングを投げて防御率0.00だったが、7月以降は打ち込まれる登板が多かった。昨年の夏を踏まえて今季は「しっかり体を休めるところは休めるというところはもちろん意識はしていますし、もちろん自主トレ、オフの期間でやってきたいろんなトレーニングとかがあるので、そういうところで最近ここが効いていないなというところがあればトレーニングを思い出して刺激入れたりとか、やっていければいいのかなと思います」と語った。

 横山は6月5日の巨人戦で失点したのを最後に、6月7日の広島戦から現在12試合連続無失点に抑え、防御率は1.93になった。イニング頭だけでなく、走者を背負った場面で登板したりと、さまざまな役割をこなし、経験を積んでいる。横山の力強いストレートで暑い夏を吹き飛ばすような投球を披露し、マリーンズファンをたくさん笑顔にさせて欲しいところだ。

取材・文=岩下雄太