戦後、急ピッチで進められた上下水道や道路などがそろそろ修復の時期にきている。7月9日の「くにまる食堂(文化放送)」では、関西学院大学教授の村尾信尚が優先すべき公共事業について語った。 

村尾「上下水道もそうですが、道路、橋、トンネルなど、戦後もの凄いスピードで日本列島を整備していったんですが、そろそろ耐用年数が過ぎたものもあったり、ギリギリなんですよね。そういうものの修復は国でいうと公共事業の予算で行うんですが、これには大変な額がかかるので、これからはこの補修予算をどう確保していくか、これが実は隠れた重要課題の1つになっているんです」

邦丸「新しいものを作るっていうと比較的目立ちやすいんだけど、そうじゃなくて地味な作業をしなきゃいけないわけでしょう?」

村尾「それなのにもかかわらず、いまだに政治家の皆さんは『ここに新しい道路を作ります!』だとか『新幹線はここまで拡張します!』みたいなことを言ってるんだけど、人口がこれからどんどん減る中において、むしろ必要なのは既存の道路や鉄道の改修、そっちのほうが優先すべきだと思いますけどね」

邦丸「アメリカも今、それこそ日本と同じように下水道管や道路が大変なんですって。アメリカっていうと凄いキレイなハイウェイのイメージがあるんだけど、実はボコボコだったりするみたいですね」

村尾「そうなんです。陥没した穴のことをポットホールっていうんですけど、私もアメリカにいた時にポットホールに車がはまっちゃいまして…」

邦丸「えっー!!」

村尾「大変な目になったことがあります。アメリカも当時、公共事業の予算があまりなくて、道路の色んなところが陥没していました。ニューヨークですらそうでした」