なかなか寝てくれない…子どもの「早寝早起き」を習慣化するには? コツを保育士に聞いてみた
「寝る子は育つ」という言葉があるように、子どものうちから早寝早起きを習慣付けた方がよいといわれています。ところが、日本は欧米諸国と比べ、子どもの生活時間の夜型化が進んでいるのだそうです。
夜型になってしまうことで、子どもの成長にどのような影響を及ぼす可能性があるのでしょうか。子どもに早寝早起きの習慣を身に付けさせるには、どのような取り組みが有効なのでしょうか。子どもに早寝早起きを促すコツについて、保育士の白井麻依子さんに聞きました。
夕食後や入浴後に「ゆっくり過ごせる時間」を設ける
Q.子どもの生活時間の夜型化が進むと、どのような影響を及ぼす可能性があるのでしょうか。
白井さん「日本の子どもたちは、他国の子どもたちよりも生活時間の夜型化が著しいといわれています。実に5人に1人が幼いうちから睡眠障害など、何らかの睡眠問題を抱えているという統計もあるほどです。できることなら、1歳ごろから早寝早起きの習慣を意識付けていただきたいです。
成長期のお子さんに重要な成長ホルモンは、午後10時ごろから睡眠中に分泌されるといわれているほか、睡眠中は気分を落ち着かせるメラトニンの分泌も期待できるといいます。早く寝ることは特にメリットが大きいといえます」
Q.つい夜更かししてしまう子に、早く寝てもらうにはどうしたらよいのでしょうか。
白井さん「夫婦共働きの場合、夕食後のスケジュールがどうしても後ろ倒しになってしまいがちですよね。そんなときは、夕食後や入浴後に『ゆっくり絵本を読む時間』など、ゆっくり過ごせる時間をルーティン化しておくことをお勧めします。絵本の読み聞かせは親子のコミュニケーションを図る時間にもなりますし、明るさを落とした部屋でゆったり読み聞かせをするとスムーズに寝てくれるかもしれません。
4〜5歳ごろのお子さんに対しては、『パジャマに着替えたらベッドに入る』などのルーティンを一緒に考え、自分自身でこなしてもらいましょう。毎日同じ時間に行うことで、徐々に寝る気持ちにシフトさせていき、子どもが継続的にルーティンをこなせたら思いっきり褒めてあげるとより効果的です」
Q.早起きが苦手な子には、どのような取り組みが有効なのでしょうか。
白井さん「一番はやはり『早く寝る習慣を徹底する』ことです。日中に思い切り遊ばせ、夜には疲れてすぐ眠くなってしまうといった1日にできるとより良いです。
『次の日の楽しみをつくっておく』というのも一つの方法です。『明日早く起きたら、おいしい朝ごはんがあるよ!』など、コミュニケーションを楽しみながら次の日を楽しみにできるような事柄をつくってあげましょう」”
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幼い頃から夜型の生活に慣れてしまうと、睡眠障害を引き起こす可能性のほか、集中力の低下や決められた時間に食事を取れないなど、発育にさまざまな悪影響を及ぼす可能性があるといわれています。
生活習慣はすぐに直せるものではなく、小学生になる頃には、朝、なかなか起きられず、学校に行けないという悩みを抱える子どもも多いのだそうです。小さい頃からしっかりと早寝早起きを習慣付けて、しっかりと日中に活動できる環境づくりができると良いですね。