「片づいている家」の住人が手放してよかったもの3つ。来客用のお茶碗はなくても問題なし
50代からはなるべくシンプルに、ものが少ない暮らしに。「手放してよかったもの」について、ライフオーガナイザーの下村志保美さんが、ご自宅での場合について教えてくれました。
1:家族分+来客用の「お茶碗」はいらない
ご飯はお茶碗によそうもの、だから日本人の食卓には絶対お茶碗はかかせない! ずっとそう思っていて、食器棚にはいつも家族分+来客用のお茶碗がありました。
しかし暮らしているなかで家族用のお茶碗がひとつ割れ、ひとつ欠け…。新しいものを購入するまでの繋ぎとして来客用を使っているうちに、家族の数よりお茶碗の数が少なくなりました。また夫の単身赴任や娘の進学、就職、結婚などライフスタイルの変化とともに必要なお茶碗の数も変わってくるなか、娘夫婦が用意してくれた食事は、ひとつのお皿にご飯、主菜、副菜などを盛りつけるいわゆるワンプレートスタイル。
それを見て「もしかしてお茶碗にこだわらなくていいのでは?」と気がつきました。
そもそもわが家は食洗機を愛用していて、お茶碗の底の糸底(高台などとも呼ばれる)部分に水がたまるのがちょっとしたストレスでしたが、お茶碗を使わず、平らなプレートであればこの問題もクリア。
子どもが小さいうちは「ご飯をお茶碗で食べる」「お茶碗の持ち方」などの日本の文化やしつけ面でお茶碗を使ったほうがいいかもしれませんが、家族全員大人のわが家ではお茶碗は必須でなくてもいいのかなと思います。生き残った2つのお茶碗のみ食器棚にあり、あえて買いたすことをしていません。
2:各人専用の「お箸」をもち、食事ごとに神経衰弱するのをやめた
お箸は各個人専用のものを使うものとして私は育ってきて、それが当然と思っていました。結婚後も夫用、私用、娘用と、それぞれ数組ずつもっていました。
すると食事の前に箸を入れたカゴの中をガシャガシャと引っかき回して「神経衰弱」が始まります。探すストレス、探しているガシャガシャという音を聞くストレス…。小さなことですが、毎日のことになると積み重なってきます。
そこで業務用の箸に買い替え、組み合わせを考えなくてもパッと取った二本でOKとしました。食洗機も使えるし、耐熱タイプのものを購入しているので、菜箸としても使えます。
これまた子どもが小さければサイズ感も違うでしょうが50代夫婦+20代の娘夫婦であれば全員同じサイズで問題なし。「だれ用」と分ないだけでも時短になり、配膳がラクになりました。
3:洗面台の「タオル」と「コップ」をやめた
洗面所にはタオルをかけておいて、手を洗ったらそれでふいて、毎日取り替えることが当たり前と思っていました。でも、洗面台のタオル掛けにかけたタオルはなんとなく湿ったままで、せっかく手を洗ったのにすっきりしない気がしていましたので、ペーパータオルに替えました。
柔らかいタイプのものを使っているので、洗顔後もこのペーパータオルでふくようにすると、洗面所周りがすっきりしたし、より清潔感を感じられるように。
手を洗ったあと、顔をふいたあと、そのペーパーで洗面台周りをひとふきするので掃除の手間も減ります。
また歯磨き後のコップもこまめに洗わないとぬめりなども気になってくるので、紙コップに替えました。
環境問題を考えるとどうかなと思うこともありますが、昨今様々な感染症が流行っていますので、その対策にもなっているのではないかなと思っています。
「当たり前」「普通はこうする」を見直してみたら
日本人だからお茶碗を使うものだ、お箸はそれぞれの好みのものを使いたい、きっとそれぞれ理想の暮らしがあると思います。なので私は皆が皆、お茶碗を手放し、箸は業務用を使うべき! とは思いません。ペーパータオルや紙コップなんて不経済! そう思う人もいて当然。各家庭、各人、自分が暮らしの中で優先したいことは違うと思います。
わが家の場合はちょっとした毎日の家事の負担軽減やよりラクに衛生面を守れる暮らしを優先したいからこういう選択をしています。
50代になり子育てから解放された今だからこそ、暮らし方の選択肢が広がったと感じています。