今回紹介するニコニコ動画は、初代PlayStation用に発売された育成RPG『デジモンワールド』を10分01秒236で完走したRTA動画。

　育成RPGとして作り込まれ、クリアまでにかなりの時間を要する『デジモンワールド』において、投稿者の全半角問わず2〜16さんがなんでもありの「any%」レギュレーションでRTAにトライ。
　ゲーム全体のルート把握やクリアフラグの暗記などはもちろん、最速クリアに必要な状況を作り上げたデータを使い、10分01秒236という異様に早いタイムで2017年6月時点の世界記録を達成した。

　その圧倒的な速さの秘訣は、特定の条件で起動するデバッグモードを利用してゲーム内マップを瞬間移動し2たりと、RTAに有利な挙動を発生させるというもの。動画内では、デバッグモードを起動させるためにマップ移動のタイミングでPlayStation2のフタをパカパカと開け閉めする場面が頻出。また、全半角問わず2〜16さんによれば「ステータスの変更、時間経過、技の取得ができます」とのこと。

　戦闘に関しては、ラスボス以外とエンカウントすると大幅なタイムロスになってしまうため、RTAの進行上で必要ない雑魚敵がいるマップをPlayStation2のフタを開閉することで回避。デバッグモードでも避けきれずに出現した敵は、移動ルートを読み切って手動でエンカウントを避けていく。

　そして最終マップまでたどり着き、超強化されたシーラモン単騎でラスボスを簡単撃破。エンディングでは、まったく見覚えがないデジモンたちから別れを惜しまれる中、主人公が現実へと帰還。全半角問わず2〜16さんが「ご視聴ありがとうございました。世界を救うお話でした」と短く語り、RTAを締めくくっていた。