主審に猛抗議する北朝鮮選手(写真:AP/アフロ)

写真拡大

中国・杭州アジア大会男子サッカー準々決勝で日本代表に対して愚行を繰り返した北朝鮮代表を韓国メディアが「史上最悪のマナー」と猛批判した。試合は日本が2−1で勝利し準決勝進出を決めたが、北朝鮮に6枚のイエローカードが提示される大荒れの展開だった。

北朝鮮は危険なスライディングタックルなどのラフプレーに加え、日本スタッフへの「暴挙」でもイエローカードを提示された。

日本スタッフから給水ボトル強奪

問題のシーンは後半27分過ぎに起こった。いったんプレーが止まった際、日本スタッフがクーラーボックスを持って日本選手に給水ボトルを配っていると、北朝鮮選手がスタッフに歩み寄り給水ボトルを奪い取った。さらに戸惑うスタッフを威嚇するように左拳を振り上げる暴挙に出た。

試合直後には複数の北朝鮮選手が主審に詰め寄り抗議した。内容は定かではないが、主審の裁定に不服があったとみられる。

このような北朝鮮選手の行動がインターネットの動画で世界中に拡散され、SNSで批判の声が相次いだ。韓国でも大きな注目を集め、複数のメディアが北朝鮮選手の行動を批判的な論調で伝えた。

韓国メディア「日本に敗れたことで本性を露わにした」

韓国主要メディア「朝鮮日報」(WEB版)は、日本スタッフへの威嚇を問題視し、試合後に北朝鮮のゴールキーパーとディフェンス陣が主審に激しい勢いで抗議したと伝えた。「チームスタッフと大会関係者が走って仲裁するほど一触即発の状況だった」とし、「日本の決勝ゴールにつながった北朝鮮GKの反則に対する抗議と推定される」と説明した。

さらに「北朝鮮は2018年ジャカルタ・パレンバンアジア大会以来5年ぶりに国際大会に登場し、ここまで問題なく大会をこなしてきたが、日本に敗れたことで本性を露わにした」と痛烈に批判した。

経済メディア「韓国経済」(WEB版)は「『歴史的な無礼行動』北朝鮮選手、日本人スタッフを拳で威嚇し批判される」とのタイトルで記事を公開し、国内のインターネットでの反応を紹介した。

同メディアによると、SNSでは北朝鮮選手に対する批判の声が相次ぎ、「試合後に審判を脅したのはペナルティキックの判定が原因だから理由は分かるが、試合の途中で給水ボトルを渡す日本スタッフを拳で脅したのは理由すら分からない」「史上最悪のマナー」「レベルの低い醜態」「どう考えても理解できない」などの声が寄せられたという。