ダイキン工業は2月9日、本格的な花粉シーズンを前に、自宅でできる花粉対策のポイントや空気清浄機の効果的な使い方について紹介した。

花粉が室内へ侵入する経路(出典:花王 生活者研究センター2006年1月発表資料)

花粉は換気時はもちろん衣服などにも付着して室内に入り、落下しやすい大きな花粉よりも小さな花粉の方が室内に入り込みやすい。

花粉の主な侵入経路は、窓や換気など(60%)、洗濯物や布団干し(37%)、帰宅時の衣服や髪(3%)で、総侵入数でみると換気が約60%、付着による持ち込みが約40%とのことだ。

ダイキン工業は花粉対策として、帰宅時は家に入る前に衣服や髪についた花粉を玄関先でしっかり落とし、家に入ったら洗顔・手洗い・うがいを行うことを推奨している。また、花粉がつきやすい上着は玄関近くに収納すると、花粉を室内でまき散らすのを防ぐことができるという。

花粉シーズンに洗濯物を外に干す場合は、花粉の飛散量が少ない午前中が良いとしている。花粉の飛散量は時間帯によって変化し、午前中の朝10時までの時間帯は少ないため、症状が重い場合は、散歩や買い物などの外出もなるべく午前中にするよう意識することを勧めている。

時間別にみた花粉飛散量 時間別花粉濃度(2005年3月15日東京)(出典:花粉症環境保全マニュアル2009(環境省))

花粉対策も含めた空気清浄には、空気清浄機を24時間連続して運転するのが理想だという。在室中だけ空気清浄機を運転するよりも、人がいない間も運転し続ける方が効果的で、1日中つけていても電気代は1日10円程度とのこと。

空気清浄機の選び方として、花粉やホコリだけでなく、エアロゾルの捕集にも効果的なHEPAフィルターを搭載したものを推奨している。乾燥しがちな季節には加湿機能付き便利で、適用床面積やフィルターの寿命もチェックするよう呼びかけている。

「適用床面積」は大きいほど部屋が早くきれいなるため、空気清浄機を設置する部屋の広さの2〜3倍のものを選ぶことを推奨。空気清浄機の寿命は約10年で、フィルターの寿命が10年以下では交換する手間やコストがかかるため、フィルターの寿命が長く集塵効率が低下しにくいものを勧めている。

ホコリや花粉は低いところに落ちるため、空気清浄機は床付近に設置するほうがよいとのこと。花粉対策には、玄関や部屋の出入口近くに置くと効果的だという。さらに、吸込口や吹出口に障害物を置かないことも、部屋の空気を効率よくきれいにするするポイントだ。

エアコン室内機の向かい側に置くことで部屋の空気の流れが良くなり、より効率的な空気清浄につながるのに加え、室内の温度ムラも抑えられてエアコンの節電にも役立つとしている。

エアコン室内機の向かい側に置く(出典:ダイキン工業)

窓を開けて換気するときは、空気清浄機を「空気が入る窓の正面の隅」に置くのがベストとのことだ。ダイキンが実施したシミュレーションによれば、空気が入る窓の正面の隅に設置すると、壁に沿って広がる花粉を効率的に吸い込んだ。また、風量が大きいほどたくさんの花粉を吸い込むことも明らかになったとしている。

窓開け換気時の空気の流れの様子(出典:ダイキン工業)

空気清浄機の上手な運転方法(設定)としては、掃除をしているときや洗濯物を取り込むとき、たたむときは「最大風量」に、就寝中は運転音が小さい「最小風量」に、それ以外は「自動風量」に設定すると良いとのことだ。

掃除の時は「最大風量」、就寝中は「最小風量」、それ以外は「自動風量」(出典:ダイキン工業)