CBS MarketWatchによると、8日の米株式市場は、米FRB(連邦準備制度理事会)が同日開催した金融政策決定会合の米FOMC(公開市場委員会)で、市場の予想どおり、政策金利であるFF(フェデラル・ファンド)金利の誘導目標が現行(5.25%)のまま据え置かれることが決定されたものの、今後の利上げに含みを残したことから売られ、ダウ平均株価指数は前日比45.79ドル安の1万1173.59ドルに続落した。

  ハイテク株のウェートが高いナスダック総合株価指数は11.65ポイント安の2060.85、S&P500株価指数も4.29ポイント安の1271.48とそれぞれ続落して引けた。

  金利据え置きは、2004年6月から始まった利上げキャンペーンを約2年ぶりに見送るもの。リッチモンド地区連銀のジェフリー・ラッカー総裁が唯一反対票を投じたため、全会一致とはならなかった。また、決定後に発表された声明文では、「インフレリスクは依然として残る」と指摘されており、次回以降のFOMC会合で、利上げが再開される可能性を示した。

  EKNファイナンシャル・サービシズのバリー・ハイマン株式アナリストは、「市場は金利の据え置きを好感したが、その後引き上げが行われない理由について考えたと思われる」と指摘。今回の金利維持は、米経済の減速への懸念から生じたものとの見方を示した。

  個別銘柄では、米ネット検索最大手グーグルは、メディア王のルパート・マードック氏率いる米ニューズ・コーポレーションと、人気のソーシャル・ネットワーキング・サイト「マイスペース」などのサイトに検索サービスと検索連動型広告を独占的に提供する契約を結んだと発表されたことから、前日比2.82ドル高の380.75ドルで引けた。ニューズは同2.2%高の20.19ドルだった。

  また、米製薬大手ブリストル・マイヤーズ・スクイブは、抗血小板剤「プラビックス」のジェネリック版がカナダの製薬会社から発売されることを明らかにしたことから、同6.9%安の21.21ドルで引けた。米ファストフード・チェーン最大手のマクドナルドは、米国内の先月の既存店売上高が伸び悩んだことから、同1%減の35.16ドルだった。【了】