YouTubeが2020年から始めた、最大60秒までの動画で構成される「YouTubeショート」の月間視聴者数が15億人を超えたことがわかりました。

YouTube Shorts tops 1.5B logged-in monthly users, touted as feeder to long-form content | TechCrunch

https://techcrunch.com/2022/06/15/youtube-shorts-tops-1-5b-logged-in-users-monthly-users-touted-as-feeder-to-long-form-content/



1.5 billion logged in YouTube users watch Shorts, its TikTok copy - The Verge

https://www.theverge.com/2022/6/15/23167577/youtube-shorts-viewers-advertising-creator-monetization

YouTube Says It Is Gaining on TikTok in Short-Video Race - WSJ

https://www.wsj.com/articles/youtube-says-it-is-gaining-on-tiktok-in-short-video-race-11655296201

「YouTubeショート」は、ショート動画プラットフォームとして隆盛を誇るTikTokのライバルとして生み出されました。2020年誕生なので、わずか2年で月間利用者数が15億人に達したことになります。ショート動画の実例は以下のような感じです。

プロのイラストレーターによる1時間のお絵描きを1分に短縮すると #Shorts - YouTube

ライバルであるTikTokは、全世界で利用できるようになったのが2018年中ごろで、2021年9月に月間利用者数が10億人に到達。その後の数字は発表されていませんが、15億人到達は2022年内のことと目されています。

TikTokの月間アクティブユーザー数が10億人に到達 - GIGAZINE



なお、TikTokの動画の長さはかつては最大15秒でしたが、最大60秒へ、さらに最大3分へと延ばされ、2022年3月からは最大10分に延長する機能拡大が進められていて、自らYouTubeのライバルに立候補しているかのような動きにも見えます。

しかし実際のところ、TikTokが「ショート動画中心、選択肢として長い動画もアリ」という姿勢なのに対して、YouTubeは「ショート動画は長い動画の常連になるかもしれない視聴者をクリエイターが獲得するための手段」という姿勢で、互いの戦略は異なっているとのこと。

ニュースサイトのTechCrunchは、YouTubeが自らの戦略を裏付ける数字を出していないことから、この主張を疑っていますが、実際に累計視聴回数40億回を達成したクリエイターのイアン・ホッグス氏が73%の新規視聴者をYouTubeショートから獲得したというデータや、ロザンナ・パンシノ氏がYouTubeショートを利用するようになってからチャンネル全体の再生回数が2倍に増加したというデータがあるとのこと。

そもそもYouTubeは広範な目標として、テレビの広告費を狙いにいっているとのことで、実際にスマートテレビが広がることで、YouTubeの広告付きストリーミング視聴時間のうち50%以上はテレビによるものであり、今後も力を入れるのは「ショート動画」ではなく「長いコンテンツ」であると考えられています。