(株)天山リゾート(TDB企業コード:840172182、資本金7000万円、佐賀県佐賀市富士町市川2338-6、代表佐々木峻氏)は1月6日までに事業を停止し、事後処理を古賀大輝弁護士(佐賀県佐賀市中央本町1-10、佐賀中央法律事務所、電話0952-25-3121)に一任、自己破産申請の準備に入った。

 当社は、別法人が経営していた「天山スキー場」の経営を継承する目的で1998年(平成10年)9月に(株)天山ハイランドサガの商号で設立、地場有力企業の出資も受けていた。2002年9月に現商号へ変更。佐賀県唯一のスキー場で、人工降雪施設も備えた「天山スキー場」や、グラウンド、屋外プール、テニスコートなどを運営するほか、シーズンオフにはラベンダー園も開園し、2003年8月期は年収入高約6億5600万円を計上した。

 しかし、スキー人口の減少などで減収基調が続き、2013年8月期の年収入高は約2億円にダウン。収益も低調で最終赤字を余儀なくされ、設備投資などにともなう借入金負担も重く、資金繰りがひっ迫していた。その後、暖冬の影響による雪不足もあって厳しい運営を強いられるなか、近年は新型コロナウイルス感染症拡大の影響もあって、来場者が大幅に減少。2020年シーズンから2季連続でスキー場の営業休止を余儀なくされるなど、経営環境は悪化していた。その間、ドリフト走行やドローン走行の会場として敷地内を貸し出すなど、別事業で立て直しを図っていた。しかし、佐賀労働基準監督署から最低賃金法違反(賃金不払い)の疑いで当社と代表が書類送検されるなど、動向が注目されるなか、スキー場再開の目処が立たないことから、2022年1月6日をもって(株)天山リゾート(スキー場)を廃業する旨をホームページ上で告知していた。

 負債は精査中だが、約6億円が見込まれる。