広島・栗林良吏、オリックス・宮城大弥、DeNA・牧秀悟(左から)【写真:荒川祐史】

写真拡大

オリックスの宮城は高卒2年目の今季に13勝4敗、防御率2.51

 1年間の日本プロ野球を総決算する「NPB AWARDS 2021 supported by リポビタンD」が15日に行われ、記者投票によって決まるMVPと新人王が発表される。今季はセ・リーグで好成績を残したルーキーが続出し、近年稀に見る大激戦となっている。

 パ・リーグでは、25年ぶりにリーグ優勝を果たしたオリックスの宮城大弥投手でほぼ決まりだろう。高卒2年目の今季は23試合に登板し13勝4敗、防御率2.51。同僚の山本由伸投手に次ぐリーグ2位の勝ち星、防御率と安定した成績を残した。日本ハムの伊藤大海投手が10勝、楽天の早川隆久投手が9勝と奮闘したが今年は運が悪かった。

 大混戦となっているのがセ・リーグだ。投手では広島の栗林良吏投手が53試合に登板し0勝1敗、37セーブ、防御率0.86。新人とは思えない度胸満点の投球と抜群の制球力でカープの絶対的・守護神として活躍。東京五輪でも金メダルに貢献した。

 打者ではDeNAの牧秀悟内野手が137試合に出場、153安打を放ち打率.314、22本塁打71打点。新人史上初のサイクル安打、35二塁打はセ・リーグ新人記録と数々の記録を塗り替えた。オースティンが離脱した際は4番も務めるなど、チームの主軸として史上4人目の新人“3割20本”を達成した。

 その他にもシーズン後半は失速したが、阪神の佐藤輝明内野手は新人左打者シーズン最多24本塁打をマーク。伊藤将司投手は10勝、中野拓夢内野手は打率.273、30盗塁で盗塁王を獲得している。

 防御率0点台・栗林と3割20本・牧の一騎打ちと見られるが、ハイレベルな新人たちが多く集まった年といえるだろう。(Full-Count編集部)