(株)エル・ワイ産業(TDB企業コード:986228783、東京都大田区東海3-7-1)は、11月18日に東京地裁より破産手続き開始決定を受けた。
破産管財人は星晶広弁護士(東京都中央区銀座3-10-9、銀座ライツ法律事務所、電話03-3546-0281)。債権届け出期間は12月23日まで。

 当社は、2000年(平成12年)8月に設立した野菜卸業者。日本及び中国産野菜の卸を手がけ、商品の鮮度保持と品質管理を目的に大型冷蔵庫を備え物流拠点を確立するほか、加工工場も開設し、大手外食チェーン向けにカット野菜の加工を請け負って販路を拡大。中国産野菜については、創業者で中国出身の中野社長の人脈により、的確な産地情報や供給体制など輸入商社としての地位を確立することで差別化を図り、2018年7月期には年売上高約34億9500万円を計上していた。

 しかし、先行投資などにより資金繰りは厳しく、支払遅延が散発するなか2019年10月に取引先の中国企業により当社の売掛債権が差し押さえられる事態となったことで対外信用は急速に悪化。同年11月には従業員を解雇し店舗を閉鎖、工場、倉庫の稼働も停止した。債務整理を弁護士に一任し、任意整理手続きに入っていた。
その後も取引金融機関への延滞や取引先への支払遅延に起因する訴訟を多く抱え、代理人が数度にわたって変更されるなど経営の混乱が続いていたが、ここにきて債権者より破産を申し立てられ、今回の措置となった。

 負債は約25億円。