本郷猛/仮面ライダー役の池松壮亮さん、緑川ルリ子役の浜辺美波さんのビジュアルも公開 (C)石森プロ・東映/2023「シン・仮面ライダー」製作委員会

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9月30日、東京・国立新美術館にて「シン仮面ライダー対庵野秀明展」合同記者会見が開催され、『シン・仮面ライダー』のメインキャストが発表、本郷猛/仮面ライダー役の池松壮亮さん、緑川ルリ子役の浜辺美波さん、庵野秀明監督が登壇、それぞれが作品への意気込みを語った。
▲(左から)会見に登壇した庵野秀明監督、池松壮亮さん、浜辺美波さん。

池松さんは、何と右足に包帯を巻いて松葉杖をついての登場。撮影に備えてアクションの練習をしていたところ、靭帯を痛めたそうで「改造手術にちょっとだけ失敗しましたが、撮影には支障はないようだ、と書いて下さい」と場を和ませた。
本作の企画を聞いた時の思いについて、池松さんは「1年前にお話をいただいて驚きましたし、庵野さんが『仮面ライダー』を準備しているという事にワクワクしました。軽々しく引き受けられるものではないですが、これだけの素晴らしい挑戦……自分もなんとか力を見せられればなと思いました」と答え、また浜辺さんも「小さい頃から『仮面ライダー』が好きで、希望のような存在でした。その作品にヒロインとして関われること、そして庵野さんが描かれるということが本当に驚きでしかありませんでした」と興奮気味に語った。
▲都合でオーディションはZOOMで行った、と語る池松さん。

二人の起用に関して、庵野監督は「池松君はオーディションの時すごく良かった。僕の中での1号ライダーは藤岡弘、さんのイメージが強くあるんですが、池松君は違う本郷猛になってくれるんじゃないかと。浜辺さんは、ヒロイン役に悩んでいた時会社に貼ってあった東宝のカレンダーを見たらたまたま浜辺さんで、『あ、この娘いいよ!』と。カレンダーで選びました(笑)。」と明かし、浜辺さんが「良かった、8月に載っていて!」と笑う一幕も。

会場でお披露目されたサイクロン号に関しては、庵野監督より「デザインは出渕裕、山下いくと、前田真宏の3人で担当していて、サイクロン号を担当したのは山下さん。50年前のデザインからどうしても離れられないんですが、そのラインを踏襲しながら現代風にできないか、という狙いを形にしてくれました。ライダーや怪人は出渕さん、前田さんがうまくまとめてくれていて、特にライダーのデザインは二転三転したんですけれど、最終的には50年前のイメージに戻りました」との説明があった。

会見で初披露されたプロモーション映像に関しては、庵野監督は「Aは50年前の第1話オープニングをなるべく踏襲して作りました。当時の回転バックという装置をわざわざ新作して撮影したり、寄りのカットのライダーはすべて池松君本人が演じているなど、できるだけ当時のイメージを現代風に見せられないかと考えましたね。もうひとつのBは、いまできる面白いことを入れてまとめたものです。でも、ノスタルジーは捨てたくないんです。当時観ていた人たちのノスタルジーと現代の若者が楽しめるものを融合したものを目指したい」と語った。
▲シリーズ1作目ならではの魅力と現代性を合わせた作品を目指す、と庵野監督。

庵野作品との出会いについて聞かれると、池松さんは「実写の『ラブ&ポップ』で、夢中になって観ました。もちろん『エヴァンゲリオン』も外せませんし、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』発表タイミングで過去作を観返しました。『仮面ライダー』が当時の人々にたくさんの影響を与えたように、この国の宝もののような作品だと思います」、浜辺さんは「出会いは『ふしぎの海のナディア』だと思います。庵野さんの作品とは知らなかったのですが、ナディアが可愛くて何度も観返していました」と答えた。

(C)石森プロ・東映/2023「シン・仮面ライダー」製作委員会

脚本を読んだ感想を聞かれると、池松さんは「興奮しました! とてもタイムリーな内容になると思います、何よりカッコイイです!」と、浜辺さんは「4幕に分かれている内容にビックリしました。『仮面ライダー』シリーズを見ていらっしゃる方が、疑問に思っている事、『そういえば、ここはどういうことなのだろう?』と感じてしまう事の理由や成り行きが全部書かれていて、ページをめくるごとに興奮が高まっていきました」と答えた。

『仮面ライダー』という作品への印象については、池松は「僕は1990年生まれなので、平成ライダーの印象が強いですかね。ヒーローものがすごく好きだったので、よく観ていました。『シン・仮面ライダー』では、色々な解釈でヒーロー化し過ぎたものを、もう一度人間的なものに少し戻せたらなと思っています」。
浜辺は、今も7歳下の弟とシリーズを楽しんでいるそうで、「解釈を深めていくことで、新たなカッコよさが見えてくる部分に魅力を感じています。毎年映画も観ていて、戦う様子、戦う理由を見つけてさらに一段階進んでいく姿に勇気をもらっているんです」と熱く語った。
▲自身のライダー愛を熱く語る浜辺さん。

庵野監督は「ライダーの魅力は、アクションと歌と効果音。シリーズで好きな作品はいっぱいあるんですが、思い入れがあるのはやはりリアルタイムで観ていた1作目。怖さとカッコよさが魅力ですね」と答え、その後も平成ライダーまで話題を広げて、自分がいかにライダーに熱中していたかを熱弁。さらに「1日話せって言われても大丈夫ですよ」とMCに伝え、会場を大いに沸かせた。

本作にどんな怪人が登場するのか、という質問に庵野監督は「(プロモーション映像を)観てのとおり、蜘蛛男は出ます。あとは内緒。あ、バッタ(仮面ライダー)も出ますね(笑)」と答え、さらなる怪人登場の可能性を匂わせた。

「僕が観たかったライダーを作るのではなく、僕と同じ世代に『こういうライダーも良いよね』と思ってもらえる、そしていろんな世代に楽しんでもらえる作品にしたいと思っています。頑張ります」という庵野監督の言葉で会見は終了。これから撮影開始だが、ファンの期待はさらに大きく高まったに違いない。

なお本作の仮面ライダー立像を含む『シン・仮面ライダー』関連資料が、10月1日から開催中の『庵野秀明展』で展示中。いち早く作品の魅力に触れられる展示内容も要チェックだ。

>>>会見風景と『シン・仮面ライダー』新規公開ビジュアルをチェック!(写真11点)

(C)石森プロ・東映/2023「シン・仮面ライダー」製作委員会