[9.11 ラ・リーガ第4節 ビルバオ2-0マジョルカ]

 ラ・リーガは11日、第4節を各地で行い、MF久保建英所属のマジョルカはビルバオと敵地で対戦した。バスク州の名門を相手に劣勢を強いられる中、久保は随所に見せ場をつくったが、ゴールに絡めないまま後半32分に途中交代。チームは0-2で敗れ、今季初黒星を喫した。

 国際Aマッチウィーク明け最初の公式戦。日本代表としてカタールW杯アジア最終予選2試合に出場していた久保はさっそく先発入りし、4-2-3-1のトップ下に入った。

 試合の立ち上がりはビルバオが一方的に主導権を握り、マジョルカは押し込まれる展開。それでも前半17分、右CKを起点に放たれたFWラウル・ガルシアのヘディングシュートをFWフェルナンド・ニーニョがギリギリでクリアすると、同20分のFWイケル・ムニアインのヘッドも守備陣が阻み、先制点は許さない。

 そして前半25分にはマジョルカも前進に成功し、中央のスペースを突いた久保がクイックターンから左サイドに展開。パスを受けたDFブライアン・オリバンのクロスは味方に通らなかったが、久保が数少ないチャンスに関与した。

 前半30分、ビルバオは右サイドで獲得したFKをムニアインがゴール前に送り込むと、うまくマークを剥がしたDFイニゴ・マルティネスが強烈なヘディングシュート。だが、マジョルカはGKマヌエル・レイナがファインセーブを見せる。結局、前半はそのままスコアが動かず、0-0でハーフタイムを迎えた。

 後半はマジョルカもやや盛り返し、12分には最初のビッグチャンス。F・ニーニョのポストプレーからMFイニゴ・ルイス・デ・ガラレタが競り勝ち、ハーフボレーで右足を振り抜いた。しかし、スペイン代表の正守護神GKウナイ・シモンが横っ飛びでスーパーセーブ。同13分には久保のパスからMFダニ・ロドリゲスが狙ったが、相手DFに阻まれた。

 後半14分には、左サイドに開いた久保が左足でのエラシコで相手2人をかわす場面も。ところがマジョルカにとって良い時間帯は長く続かず、3枚替えを敢行したビルバオが後半20分過ぎから次々とスコアを動かした。

 まずは後半23分、左サイドからのFKをムニアインがゴール前に送り込むと、オフサイドをギリギリで逃れたDFダニ・ビビアンがラ・リーガ初ゴールとなるヘディングシュートを叩き込む。さらに同29分には、マジョルカのミスからビルバオがカウンターをスタートし、ムニアインのクロスをFWイニャキ・ウィリアムズが決め、瞬く間に2点差となった。

 マジョルカは失点直前の後半27分、ガラレタ、D・ガルシア、MFジョルディ・ムブラの3選手を下げ、韓国人MFイ・ガンイン、MFロドリゴ・バッタグリア、MFアレイクス・フェバスを投入。久保とイ・ガンインによる“日韓の至宝”の共演が初めて実現した。ところが同32分、久保はFWアブドン・プラッツと交代。ゴールに絡むことはできないままベンチに退いた。

 その後はイ・ガンインがミドルシュートでゴールに迫る場面こそあったが、マジョルカは今季初のノーゴールで完封負け。今季の戦績を2勝1分1敗とした。