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ソフトバンクは成層圏通信プラットフォーム向け無人航空機「HAPS」の「ペイロード」の内部と最新技術を報道関係者に向けて初公開した。「HAPS」(ハップス)とは成層圏を太陽エネルギーで飛び続けるグライダー型の中継基地局のこと。「ペイロード」は簡単に言うと、HAPSのほぼ中央に設置されている通信設備(装置)を示す。同社はBeyond 5Gや6Gに向けた取り組みのひとつとして衛星や成層圏からの通信技術に着手している。そのひとつが「HAPS」であり、その飛行実験や通信テストから得た知見の一部と開発課題についてを公表した。なぜ成層圏を目指すのか、困難な課題とそれを乗り越えるソリューションの数々を紹介する。





ソフトバンクは、モバイル通信のニーズは、人(スマホ)が中心の人口カバー率から、あらゆるデバイスと通信するための国土カバー率へと移行すると考える



周波数もエリアも「もっと高く」。そして基地局も宇宙(そら)へと向かう。ソフトバンクは成層圏だけでなく衛星による通信にも着手している

同社は、2017年に6Gの要素技術の開発・検討を開始。米AeroVironment, Inc.との合弁で「HAPSモバイル株式会社」を設立した。成層圏に基地局を飛行させて、直径200kmのエリアと上空の空間にも電波を届けるHAPS技術に参入した。太陽エネルギーで飛行するHAPSを中継基地局として、今まで電波が届かなかった山林や海上を含め、あらゆる場所でコネクテッドを実現する重要な技術となる。それは将来、当たり前になるだろう自動運転や自動ドローン、モビリティやIoTデバイスにとって重要なインフラとなる。また、大規模な震災が発生した場合も、HAPSを移動基地局として活用すれば、災害現場でもネットを利用することができる。これは将来の大きく有効な備えに繋がるだろう。

なお、ソフトバンクは「Beyond 5G/6G」に向けた12の挑戦を発表している。その詳細は関連記事「「Beyond 5G/6G」はどうなる?ソフトバンクが12の挑戦を発表!2030年6Gの世界観、テラヘルツ、成層圏プラットフォーム」で確認して頂きたい。

(神崎 洋治)