ポルトでまさしく“蚊帳の外”に置かれてしまっているのが、中島翔哉だ。 (C) Mutsu FOTOGRAFIA

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 2019-20シーズンにベンフィカとのデッドヒートを制し、ポルトガル・リーグで2年ぶりに王座に返り咲いたポルト。来月20日の開幕戦に向けた練習を現地時間8月24日から再開させた。

 しかし、そこにも中島翔哉の姿はなかった。地元紙『O Jogo』によれば、26歳の日本代表MFは、新型コロナウイルス感染者と濃厚接触のあったゼ・ルイスとともにトレーニングを欠席し続けているという。

 中島の動向について報じたポルトガル・メディア『Mais Futebol』は、「ショウヤ・ナカジマは依然としてチームから遠のいている」と現状をレポート。さらに「監督の構想からはますます外れていっている」とも綴った。

 昨夏に大きな期待を受けてポルトに加入した中島だが、中断明けの5月に夫人の体調不良や、新型コロナウイルス感染の不安からチームを離脱。6月には復帰したものの、別メニュー調整が続き、セルジオ・コンセイソン監督も、「それは私が答える必要のない質問だ」と具体的なコメントを避ける事態となっていた。
 
 明らかな苦境にあるサムライ戦士の現状に、現地メディアからも嘆きの声が上がっている。地元紙『Noticias Ao Minuto』は、「失望をもたらした才能」と皮肉っている。

「日本のエースは、昨夏にポルトにやってきて、世界に熱狂をもたらしたが、今やセルジオ・コンセイソンの構想に入るのが明らかに困難な状態にある。その理由も定かではない。今の彼は不明瞭な部分が多く、ポルティモネンセ時代に見せていたレベルには達していない。今ハッキリとしていることは、彼の序列がポルトの中で後退し続けていることだ」

 ポルトとは24年6月まで契約を締結している中島。この状況は本人も望んでいたものではないはずだ。開幕までに改善されてほしいところだが……。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部