韓国戦に臨む日本代表【写真:田中伸弥】

写真拡大

「“日韓戦”という感じが出ている」

日本代表は18日、EAFF E-1サッカー選手権で韓国代表と対戦し、1-0で敗れた。この試合中、日本と韓国のサッカーに精通する韓国人ジャーナリストのキム・ドンヒョン氏に随時話を聞いた。(語り手:キム・ドンヒョン)
--------------

――本日はよろしくお願いします! 先発メンバーが発表されましたが、注目している選手はいますか?

「韓国ではキム・ミンジェ、日本ではやっぱり仲川(輝人)ですね。キム・ミンジェはスピードやパワーを兼ね備えたセンターバック。韓国代表では主力中の主力です。フィジカルと知能を持ち合わせている点で、韓国では別格の選手です」

――優勝を決める一戦になりましたが、観客はどれくらい入っていますか?

「今のところはこれまでの試合より多いですね。2万人以上は入りそうです」

――キックオフです。スタートから両チームともに激しい戦いを見せていますね。

「前の試合に比べると、ちょっと気持ちが違うように見えます。“日韓戦”という感じが出ていますね。逆に言えば、こうじゃないと盛り上がりません」

――コーナーキックからキム・ミンジェのヘディングはクロスバーに直撃しました。韓国は今大会でセットプレーから多く点を決めていますよね。

「逆にそこからしか点を取れていないとも言えるのですが、それでも相当良くなりました」

「クオリティの差が顕著」

――反対に、日本はかなり苦しい展開です。

「なんとか凌いでいますが。日本の3バックは若干不安ですね。日本の守備はほぼ対応できていないですね」

――ファン・インボムのミドルシュートで28分に韓国が先制しました。

「インボム! やってくれました! 代表では今年に入ってからずっと不振で、ファンからも非難されていました。アメリカでプレー(バンクーバーに所属)していて、代表の中では移動が最も長い選手ですね。疲労で本来のプレーを見せることができなかった時期もありましたが、ちょっとオフを取ってからはやはり本調子に戻りました。あっぱれです!」

――韓国リードで前半を終えました。日本が苦戦している理由はどこにあると思いますか?

「中盤の質だと思います。プレスからゲームメークまで、すべてで韓国が上ですね。あと、サイドの展開でもクオリティの差が顕著だと思う」

――連係が合わないシーンが何度かありましたね。

「上田のポジショニングは素晴らしいが、まわりの選手のサポートがほぼなく……。韓国のセンターバック2人は確固たるレギュラーなので、苦戦して当たり前って感じですね」

「ナ・サンホがめちゃめちゃキレている」

――韓国はどうですか?

「ナ・サンホがめちゃめちゃキレていますね! 見ていて楽しいプレーをやっています」

――話は変わりますが、日韓戦といえば何を思い出しますか?

「札幌の惨事ですね。香川真司と本田圭佑にやられたあの試合です」

(編注:2011年8月10日、札幌ドームで行われた日本代表対韓国代表。前半に香川のゴールで先制すると、52分には本田、55分には再び香川がゴールを挙げて、3-0で日本代表が快勝した。当時はアルベルト・ザッケローニが監督を務めていた)

――後半が始まりました。

「これといった変化はないですね」

――韓国はカウンターからチャンスを狙います。68分のイ・ジョンヒョプのシュートは決定機でしたが、外れました。

「決定力は期待できない選手ですが、彼のホームである以上は決めてほしかったです」

――試合前に注目されていた仲川がここで入ります。

「ちょっと遅いんじゃないですか。個人的にはもう少し長く見たかったですね」

「試合に臨む心構えも韓国の方がはるかに上」

――そのまま韓国がリードを守り切り、韓国の優勝が決まりました。日本の戦いはどうでしたか?

「日本はまったくダメだったという印象ですね。メンツ的に厳しいとは思っていましたが、案の定という結果でした。日本で目立った選手はいませんね」

――韓国はどうでしたか?

「韓国ではミンジェ、そしてナ・サンホです。2人とも攻守で引っ張っていました」

――両チームの差というのは……。

「プレーの質がまったく違いました。あと、試合に臨む心構えも韓国の方がはるかに上のように感じましたね」

――日本は韓国の勢いに負けていましたね。

「日本はちょっとビビっているようにも見えました。一人のファンとして残念でしたね」

――本日はありがとうございました。

▽語り手:キム・ドンヒョン
1987年生まれ、韓国在住。早稲田大学大学院スポーツ科学学術院スポーツジャーナリズム・社会学修士課程修了。修士論文は『韓国ポータルメディアにおける対日ナショナリズム:「ミニ韓日戦」を中心に』。ワールドカップ、アジア大会、五輪などを現地取材。現在は韓国ニュース通信社『Newsis』のサッカー・バスケットボール担当。KリーグやJリーグを幅広く取材。

【了】

text by 編集部