韓国戦の予想スタメン。橋本を負傷で欠くボランチには、井手口と田中碧が入りそう。(C)SOCCER DIGEST

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 日本代表は12月18日、E-1選手権の第3戦で韓国代表と戦う。第1戦の中国戦を2−1で制し、続く香港戦では5−0で圧勝した日本は現在首位。同じく勝点6を積み上げた韓国との最終戦は、事実上の決勝戦となる。

 日本は得失点差「+6」で、「+3」の韓国を上回っていて、引き分け以上で優勝が決まるが、決して手を抜けない。この大一番に、森保一監督はどんなメンバーを送り出すのか。

 1戦目と2戦目と同じく3−4−2−1システムが濃厚で、佐々木翔や三浦弦太などが出場した中国戦のメンバーがベースとなりそうだ。今大会の参加4か国でもっとも実力的に劣る香港との一戦はテストマッチの意味合いもあり、森保監督は初選出の選手を多く起用している。ただし、タイトルが懸かる日韓戦では、それなりに代表実績のあり、計算の立つ選手が使われそうだ。
 
 GKは中村航輔。3人のなかでは一番の年長者で、国際Aマッチ出場5試合も最多の数字。コンディション的にも問題はなく、順当に先発しそうだ。1−4の惨敗を喫した17年大会の日韓戦を経験していて、当時のリベンジに密かに燃えているだろう。

 最終ラインは右から畠中槙之輔、三浦、佐々木の3人が並ぶのでないか。香港戦では渡辺剛や田中駿汰も悪くないパフォーマンスを見せたが、手堅い森保監督の性格を考えると、国際経験の豊富な選手に最終ラインを任せたいと考えていそうだ。なかでも、相手の長身FWイ・ジョンヒョプに対応するために、高さのある畠中や三浦は不可欠だろう。

 左ふくらはぎを負傷した橋本拳人が不在のボランチでは、井手口陽介の隣に田中碧が入りそう。2戦目の香港戦で他のメンバーよりもひと足早く67分にピッチを退いているのは、3戦目に向けた“温存”という見方もできる。実際に16日の練習では井手口とコンビを組んで戦術の確認をしていた。香港戦で別格のパスセンスを見せた大島僚太は、疲労を考慮し、起用するとしても途中からか。
 香港戦で鋭い仕掛けで攻撃をリードした相馬勇紀や鮮烈なボレーシュートを決めた菅大輝という両ウイングバックも、大島と同じ理由で先発ではないと見る。となると、中国戦に出場した橋岡大樹と遠藤渓太が有力。“カンフーキック”を受けた橋岡も大きな問題はなさそうで、遠藤は「韓国に勝ってこその大会」と意気込んでいる。

 シャドーの当確は森島司。柔軟ドリブルと小気味良いパスワークで攻撃をリードした中国戦のパフォーマンスを見れば、ファーストチョイスで間違いない。中国戦で値千金の先制ゴールを決めた鈴木がそのパートナーか。香港戦で得点した田川亨介は、中国戦と同じくジョーカー役を担うかもしれない。
 
 CFは、香港戦でハットトリックを決めた小川航基となる可能性が高い。中国戦をベースに考えると本来は上田綺世だが、勢いを見れば、森保監督が絶好調の小川を使いたいと思うのは当然だろう。

取材・文●多田哲平(サッカーダイジェスト編集部)