川崎戦はベンチで戦況を見守った槙野(写真右)は、試合後には途中出場の興梠とともにランニング。ACL決勝に備えた。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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[J1リーグ32節]浦和0-2川崎/11月5日/埼スタ

 ACLのスケジュールの都合上、日程を繰り上げて行なわれたJ1・32節の浦和と川崎の一戦は、2-0で川崎が勝利。浦和は11月9日に行なわれるACL決勝の第1戦、アウェー・サウジアラビアでのアル・ヒラル戦(第2戦は11月24日に埼玉スタジアムで対戦)へ弾みをつけることはできなかった。

 もっとも試合後にはスタジアム中から浦和の選手たちへ激励の声が飛び、この日、ベンチに入っていたメンバーが、ピッチ脇でランニングメニューをこなした際には、川崎サポーターからも拍手と声援が送られた。

 川崎戦はベンチで戦況を見守った槙野智章は、悔しそうに「試合には負けましたが」と前置きしつつ、相手応援席からの温かい声に「シンプルに日本の代表として頑張ってほしいという声をもらいましたし、素直に嬉しかったです」と感謝。

「本来はブーイングされる相手チームのファンに応援してもらえるのは、やはり嬉しいです。ACLを戦うなかで、僕個人のSNSにも他チームのサポーターの方から激励のメッセージもいただいた上に、直接的に言ってもらえるなんて。川崎の分も頑張りたいと思います」と続けた。
 
 そして日本の代表として、大一番へ臨む決意を改めて示した。

「僕らがACLの舞台を戦えるのは、日ごろからJリーガーと切磋琢磨しているお陰ですし、サッカーを愛する方の応援あってこそだと思います。だからこそ日本のクラブとして恥じないしっかりしたプレーを見せたいです」

 さらにミックスゾーン後にバスに乗り込む選手たちを、浦和のサポーター約500人がチャントで応援。リーグ戦では不甲斐ない戦いが続くが、3度目のアジア制覇へ、パワーを注入された。

取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)

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