危険な場所で使う防爆スマホって何? 普通のスマホと違う爆発を防ぐ仕様とは
オフィス勤務のような仕事では、会社のセキュリティガイドラインに違反しなければスマートフォンをはじめとする便利な機器も自由に使える。
しかし日々、危険と隣あわせの仕事場の場合は、そうはいかない。
例えば、可燃性ガスや粉塵が発生する工場などだ。
こうした仕事場では、危険エリアという場所がある。
危険エリアでは、爆発や火災を防ぐために電気機器の使用は制限されているのだ。
つまり日常で使っているスマートフォンは使用できない。
実は、こうした危険エリアでも使える、
・防爆スマートフォン
・防爆携帯
・防爆タブレット
このような専用の機器があるのだ。
■防爆スマホとは何? 普通のスマホと何が違うのか
防爆とは、可燃性ガスや粉塵が発生する危険エリアで、爆発事故を未然に防ぐことだ。
防水防塵スマートフォンは、水や塵からスマートフォン本体を守る。
それに対して防爆スマートフォンは、爆発事故を起こさせない対策を施したスマートフォンなのだ。
防爆スマートフォンは、爆発事故を起こさせない対策が施されている
防爆スマホの背面。特殊なネジでカバーが留められている
防爆スマートフォンは、もし落下などしても、
・火花を出さない
・パーツを飛び散らさない
こうした仕様により、危険エリアでも使用が許可されている。
防爆を実現する機器には、2つのタイプが存在する。
・本質安全防爆(最初から防爆仕様で作られている)
・既存端末を防爆カバーで覆う
今回登場する防爆スマホ「IS520.1」は、本質安全防爆のスマートフォンである。
ドイツのモバイルメーカー i.safe MOBILEの製品で、ビーエヌテクノロジーが輸入し、日本で販売している。
防爆スマホ「IS520.1」のパンフレット。国内防爆検定を申請中という
■危険エリアで使用できる防爆スマートフォン「IS520.1」
防爆スマートフォン「IS520.1」は、防爆に対応したスマートフォン。
3つの大きな特徴を持つ。
・国際標準防爆
・防爆Zone 1対応
・防塵防水IP68
国際標準防爆については、
防爆スマートフォン「IS520.1」は、国際標準防爆規格(IECEx)と欧州防爆規格(ATEX)の2つを取得している。
ただし、この防爆規格は、国ごとに基準が異なっている。
このため、日本で使用するには国内防爆検定を取得しなければならない。
現在、産業安全技術協会に申請中という。
防爆Zone 1とは、
IEC規格のHazardous areaのZone1を表している。
IP68は、日本品質保証機構が定めた「防水・防塵性の高さに関する等級」を表している。
・防塵には0から6級まで
・防水には0から8級まで
それぞれ数字が大きいほど、性能が高い。
IP68は、防塵が6、防水が8という意味だ。
そのほかの特徴としては、
・画面は4.5インチで、854×480ピクセルの解像度
・8Mピクセルのカメラを搭載
・-20度〜+60度の温度で動作
防爆スマートフォン「IS520.1」の本体サイズは、長さ155×幅80×厚み25mm、重さは約325g。
防爆スマートフォンとしては、小型で軽量なモデルとのこと。
■防爆携帯電話、防爆タブレットのメリット
ビーエヌテクノロジーでは、防爆スマートフォンのほかにも、防爆携帯電話、防爆タブレットも扱っている。
左から順番に、防爆携帯電話、防爆スマートフォン、防爆タブレット(Android OS採用)
防爆携帯電話「IS320.1」は、
・国際標準防爆規格(IECEx)、および欧州防爆規格(ATEX)を取得
・国内防爆検定は申請中
・国際的な保護等級IP68に適合した、防塵防水
これらを備える。
防爆携帯電話は、防爆ススマートフォンと比較して画面サイズは小さいが、ハードウェアボタンとSOSボタンを搭載している。ハードウェアボタンによる操作ができるので、手袋をしたままでも電話をかけられるのがメリットだ。
SOSボタンは、あらかじめ登録した連絡先に発信する機能だ。
何か事故が起こったときでも、慌てずに電話をかけられる。
たとえば、ひとりで巡回している際の事故や怪我でも、SOSボタンを押すだけで助けを呼ぶことができる。
またオプション扱いではあるが、防爆携帯電話は、転倒や落下、不動など、ユーザーの危険を検知すると、電話と位置情報付きメールで知らせる機能も搭載できる。
防爆携帯電話。中央の赤いボタンが、緊急時の強い味方となる「SOSボタン」
堅牢・防爆タブレットは、搭載OSが異なる2種類がある。
・Android OS搭載「IS910.1」
・Windows 10搭載「agex10」
堅牢・防爆タブレット「IS910.1」は、OSにAndroidを搭載したタブレット。
・国際標準防爆規格、防爆Zone1対応
・IP68に適合した防塵・防水仕様
・耐低温・耐高温仕様で、-20度から60度までの過酷な環境下でも使用可能
画面は8インチFHD対応画面(解像度は1920×1080ピクセル)で、重さは約880g。
OSにAndroidを搭載した、堅牢・防爆タブレット「IS910.1」
堅牢・防爆タブレット「agex10」は、OSにWindows 10を搭載したタブレット。
・国際標準防爆規格、防爆Zone1対応
・IP68に適合した防塵・防水仕様
・耐低温・耐高温仕様で、-20度から60度までの過酷な環境下でも使用可能
画面は10.1インチFHD対応画面(解像度は1920×1200ピクセル)で、重さは約980g。
電源に3.8V 8700mAhのリチウムイオンバッテリーを内蔵しており、最大12時間駆動が可能だ。OSがWindows 10なので、パソコンで使っていたソフトウェアを、そのまま使うことができる。
OSにWindows 10を搭載した、堅牢・防爆タブレット「agex10」
タブレットのメリットは、防爆スマートフォンよりも画面が大きいため視認性や操作性が高く、指示や機械のマニュアルなど、現場で様々な情報を参照・共有できる点などが挙げられる。
・ビーエヌテクノロジー
ITライフハック 関口哲司
しかし日々、危険と隣あわせの仕事場の場合は、そうはいかない。
例えば、可燃性ガスや粉塵が発生する工場などだ。
こうした仕事場では、危険エリアという場所がある。
危険エリアでは、爆発や火災を防ぐために電気機器の使用は制限されているのだ。
つまり日常で使っているスマートフォンは使用できない。
実は、こうした危険エリアでも使える、
・防爆スマートフォン
・防爆携帯
・防爆タブレット
このような専用の機器があるのだ。
■防爆スマホとは何? 普通のスマホと何が違うのか
防爆とは、可燃性ガスや粉塵が発生する危険エリアで、爆発事故を未然に防ぐことだ。
防水防塵スマートフォンは、水や塵からスマートフォン本体を守る。
それに対して防爆スマートフォンは、爆発事故を起こさせない対策を施したスマートフォンなのだ。
防爆スマートフォンは、爆発事故を起こさせない対策が施されている
防爆スマホの背面。特殊なネジでカバーが留められている
防爆スマートフォンは、もし落下などしても、
・火花を出さない
・パーツを飛び散らさない
こうした仕様により、危険エリアでも使用が許可されている。
防爆を実現する機器には、2つのタイプが存在する。
・本質安全防爆(最初から防爆仕様で作られている)
・既存端末を防爆カバーで覆う
今回登場する防爆スマホ「IS520.1」は、本質安全防爆のスマートフォンである。
ドイツのモバイルメーカー i.safe MOBILEの製品で、ビーエヌテクノロジーが輸入し、日本で販売している。
防爆スマホ「IS520.1」のパンフレット。国内防爆検定を申請中という
■危険エリアで使用できる防爆スマートフォン「IS520.1」
防爆スマートフォン「IS520.1」は、防爆に対応したスマートフォン。
3つの大きな特徴を持つ。
・国際標準防爆
・防爆Zone 1対応
・防塵防水IP68
国際標準防爆については、
防爆スマートフォン「IS520.1」は、国際標準防爆規格(IECEx)と欧州防爆規格(ATEX)の2つを取得している。
ただし、この防爆規格は、国ごとに基準が異なっている。
このため、日本で使用するには国内防爆検定を取得しなければならない。
現在、産業安全技術協会に申請中という。
防爆Zone 1とは、
IEC規格のHazardous areaのZone1を表している。
IP68は、日本品質保証機構が定めた「防水・防塵性の高さに関する等級」を表している。
・防塵には0から6級まで
・防水には0から8級まで
それぞれ数字が大きいほど、性能が高い。
IP68は、防塵が6、防水が8という意味だ。
そのほかの特徴としては、
・画面は4.5インチで、854×480ピクセルの解像度
・8Mピクセルのカメラを搭載
・-20度〜+60度の温度で動作
防爆スマートフォン「IS520.1」の本体サイズは、長さ155×幅80×厚み25mm、重さは約325g。
防爆スマートフォンとしては、小型で軽量なモデルとのこと。
■防爆携帯電話、防爆タブレットのメリット
ビーエヌテクノロジーでは、防爆スマートフォンのほかにも、防爆携帯電話、防爆タブレットも扱っている。
左から順番に、防爆携帯電話、防爆スマートフォン、防爆タブレット(Android OS採用)
防爆携帯電話「IS320.1」は、
・国際標準防爆規格(IECEx)、および欧州防爆規格(ATEX)を取得
・国内防爆検定は申請中
・国際的な保護等級IP68に適合した、防塵防水
これらを備える。
防爆携帯電話は、防爆ススマートフォンと比較して画面サイズは小さいが、ハードウェアボタンとSOSボタンを搭載している。ハードウェアボタンによる操作ができるので、手袋をしたままでも電話をかけられるのがメリットだ。
SOSボタンは、あらかじめ登録した連絡先に発信する機能だ。
何か事故が起こったときでも、慌てずに電話をかけられる。
たとえば、ひとりで巡回している際の事故や怪我でも、SOSボタンを押すだけで助けを呼ぶことができる。
またオプション扱いではあるが、防爆携帯電話は、転倒や落下、不動など、ユーザーの危険を検知すると、電話と位置情報付きメールで知らせる機能も搭載できる。
防爆携帯電話。中央の赤いボタンが、緊急時の強い味方となる「SOSボタン」
堅牢・防爆タブレットは、搭載OSが異なる2種類がある。
・Android OS搭載「IS910.1」
・Windows 10搭載「agex10」
堅牢・防爆タブレット「IS910.1」は、OSにAndroidを搭載したタブレット。
・国際標準防爆規格、防爆Zone1対応
・IP68に適合した防塵・防水仕様
・耐低温・耐高温仕様で、-20度から60度までの過酷な環境下でも使用可能
画面は8インチFHD対応画面(解像度は1920×1080ピクセル)で、重さは約880g。
OSにAndroidを搭載した、堅牢・防爆タブレット「IS910.1」
堅牢・防爆タブレット「agex10」は、OSにWindows 10を搭載したタブレット。
・国際標準防爆規格、防爆Zone1対応
・IP68に適合した防塵・防水仕様
・耐低温・耐高温仕様で、-20度から60度までの過酷な環境下でも使用可能
画面は10.1インチFHD対応画面(解像度は1920×1200ピクセル)で、重さは約980g。
電源に3.8V 8700mAhのリチウムイオンバッテリーを内蔵しており、最大12時間駆動が可能だ。OSがWindows 10なので、パソコンで使っていたソフトウェアを、そのまま使うことができる。
OSにWindows 10を搭載した、堅牢・防爆タブレット「agex10」
タブレットのメリットは、防爆スマートフォンよりも画面が大きいため視認性や操作性が高く、指示や機械のマニュアルなど、現場で様々な情報を参照・共有できる点などが挙げられる。
・ビーエヌテクノロジー
ITライフハック 関口哲司