【葛飾区/堀切菖蒲園】日の出湯

2019年6月26日 9時0分

高い煙突、番台……。懐かしい雰囲気いっぱいの銭湯

京成線「堀切菖蒲園」駅から徒歩9分、駅名にもなっている堀切菖蒲園の近くにある『日の出湯』。
淡い桃色の壁が優しい雰囲気の広く大きな建物、背後にそびえるのは高い煙突。そこからもくもくと煙が上がっていました。

1964（昭和39）年に建てられたという建物は、昭和の時代を感じられる、懐かしい雰囲気でいっぱい。
番台式の入り口で、玄関には昔ながらの傘箱、脱衣所にも針のついた体重計や、木でできた丸い脱衣カゴ、女湯には釜形ドライヤーなどレトロなアイテムが並びます。

タイルミュージアムもびっくりの豪華で美しいタイルの数々

「ここはタイルミュージアム……？」と思ってしまうほど、浴室内のタイル装飾が豪華！
壁はもちろん、床、浴槽、玄関先のタイルまで、かわいい、美しいタイルであふれています。

床には水色の大小さまざまな丸みのあるタイルに、ところどころカニや貝の色付きのタイルが入っていて色鮮やかでとてもかわいい……！
浴槽の底には、赤と黒の金魚が水中を泳ぐ様子がモザイクタイルで描かれています。水草までタイルで表現されていてとても繊細かつ華やか。

さらに、壁にもモザイクタイル画が。
男湯は金閣寺と舞妓さん、女湯は西洋風のお城がモチーフ。微妙な色の差や陰影など細かいところまで描かれた見事な絵はずっと眺めていても飽きることがありません。
男湯と女湯の境の壁側、洗い場の上の部分にも細長いモザイクタイル画があり、こちらもまた違った雰囲気。男湯側は外国のリゾート風の海岸、女湯側は鳥のモチーフです。

どこもかしこも素敵なタイルだらけで、どこから見ればよいのか迷ってしまうほどでした。

昔ながらの姿を残しつつ、洗い場周りはキレイで気持ちいい！

お風呂は深めの浴槽と、浅めのジェットマッサージ付きの浴槽のふたつ。温度は43~44度ほどと、昔ながらのあつ湯が楽しめます。浴槽の縁は岩風呂風になっていました。
建物は築50年以上、建てられた当時の姿を残す『日の出湯』ですが、洗い場周りや排水口などはきれいにリニューアルされていて、気持ちよく利用できます。