中国政府の製造業などへの「補助金」、10年前に比べ4倍に
保護主義的措置の事例として中国政府の政策を挙げた。17年の政府補助金が1350億元(約2兆1000億円)に達し、このうち成長戦略「中国製造2025」関連の補助金が約4割を占めたと分析した。さらに重点支援産業の主要企業の多くが、市場金利より低利で借り入れを受けている現状を指摘した。
実際、中国半導体メーカーの紫光集団は、政府の金融支援を後ろ盾に、13年の半導体事業参入後5年で10兆円規模の大型設備投資を実行する企業へと成長したと紹介した。また半導体製造受託会社の中芯国際は傘下企業に1兆円近くの投資を継続し、業界で世界5位に上り詰めたとした。
一方、骨子案では保護主義の台頭に対する警鐘を鳴らした。特に他国への関税賦課が国内の消費者や需要家の調達コスト増につながり、発動国側にも悪影響を与えると指摘した。長期化する米中貿易摩擦では制裁関税発動以降、中国国内では豚肉、米国では鉄鋼(熱延コイル)の価格がそれぞれ上昇している現状を示した。
さらに米中による関税の掛け合いが第三国に悪影響を及ぼし、市場をゆがめる恐れがあるとも指摘した。米国が安全保障上の脅威を理由に輸入を制限できる「通商拡大法232条」を発動し、米国向けの鉄鋼輸出に25%の関税を賦課したことで主要対象品目である「鉄鋼フラットロール製品」の輸入額が大幅に減少。トルコ産やロシア産など輸出先を失った製品が欧州連合(EU)に流れEUが18年7月、緊急輸入制限(セーフガード)の暫定発動に至った例を取り上げた。
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