準々決勝ベトナム戦 「日本代表の予想スタメン」【画像:Football ZONE web】

写真拡大 (全2枚)

3試合出場回避だった大迫は先発復帰か、その背景に南野と堂安の累積警告

 日本代表は24日、アジアカップ準々決勝ベトナム戦に臨む。

 21日の16強サウジアラビア戦(1-0)から中2日で迎える一戦とあって先発メンバーの変更が予想されるなか、エースFW大迫勇也(ブレーメン)が復帰し、MF南野拓実(ザルツブルク)やMF堂安律(フローニンゲン)らは温存されそうだ。

 試合会場のアルマクトゥーム・スタジアムで行われた前日会見にて、森保一監督はベトナム戦の先発メンバーについて明言を避けた。メンバー変更についても一切語らず、「お答えできない。みなさんの予想でお願いします」としたものの、「ベトナムは中3日、我々は中2日。リカバリーの時間は少ない」と言及。サウジアラビア戦に出場した選手の疲労蓄積は否めず、数人を入れ替えると見られている。

 最大の焦点は大迫の起用法だろう。初戦トルクメニスタン戦(3-2)で2ゴールを叩き込んで勝利に貢献するも、右でん部痛が再発。別メニュー調整を続けながら、第2戦オマーン戦(1-0)以降、第3戦ウズベキスタン戦(2-1)、サウジアラビア戦と3試合連続で出場を回避した。しかし、サウジアラビア戦の翌日から全体練習に本格復帰し、笑みも覗かせるなど順調な回復ぶりを印象付けている。

 決して万全とは言えない大迫だが、ベトナム戦で出場の可能性は高そうだ。その背景に南野と堂安の累積警告がある。2人はともに1枚のイエローカードをもらっており、この試合でもう1枚もらうと準決勝(イランか中国の勝者)で出場停止となる。指揮官としては2人のアタッカーを温存したいと考えるのが自然だろう。その結果、1トップに大迫が復帰し、トップ下にFW北川航也(清水エスパルス)という形に落ち着きそうだ。展開次第では大迫を早めに下げるケースもありそうだ。

 サウジアラビア戦で走り続けた堂安は疲労も蓄積しており、右サイドハーフにはMF伊東純也(柏レイソル)か。ウズベキスタン戦と同様、2列目右から伊東、北川と並びMF乾貴士(べティス)の左サイドハーフ起用もあり得る。しかし、総入れ替えは相応のリスクも伴うだけに、MF原口元気(ハノーファー)が無難か。

ボランチ塩谷の抜擢再びか CBの入れ替えもあり得るが…二の足を踏む状況

 パスを散らせるMF青山敏弘(サンフレッチェ広島)の負傷離脱に伴い、司令塔のMF柴崎岳(ヘタフェ)を先発から外すのは難しいだろう。ボランチは柴崎の相棒が論点となり、本来であればMF遠藤航(シント=トロイデン)がファーストチョイス。しかし、ウズベキスタン戦で1ゴールを挙げ、守備でも貢献したDF塩谷司(アル・アイン)の抜擢も十分ありそうだ。

 最終ラインで入れ替えがあるのは右サイドバックか。イエローカード累積1枚のDF酒井宏樹(マルセイユ)に代わりDF室屋成(FC東京)の起用が濃厚だ。センターバックではキャプテンのDF吉田麻也(サウサンプトン)は継続起用だろう。DF冨安健洋(シント=トロイデン)に代わり、DF槙野智章(浦和レッズ)やDF三浦弦太(ガンバ大阪)の起用もあり得るが、ウズベキスタン戦の内容を見る限り二の足を踏む。相手の運動量を考えると、左はDF長友佑都(ガラタサライ)となりそうだ。

 腰の違和感を訴えていたGK東口順昭(G大阪)は練習に復帰したがまだ状態に不安を抱える。ここまで3試合出場の権田修一(サガン鳥栖)はイエローカード1枚を受けており、シュミット・ダニエル(ベガルタ仙台)も控えるが、守護神は権田起用が手堅そうだ。

 ベトナム戦で日本が勝利した場合、28日に準決勝、2月1日に決勝が控え、この一戦で頭を悩ませる累積警告もベトナム戦後に一旦リセットされる。2011年大会以来の優勝を目指す日本にとって、決勝を見据えながらの戦いが求められそうだ。(Football ZONE web編集部・大木 勇 / Isamu Oki)