金子文子氏(左)と朴烈氏(朴烈義士記念館提供)=(聯合ニュース)

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【ソウル聯合ニュース】韓国の国家報勲処は15日、「殉国先烈の日」(11月17日)に合わせ、独立運動家の朴烈(パク・ヨル)氏の日本人妻、金子文子氏ら128人に建国勲章などを授与すると発表した。

 受章者のうち、存命者はいないため、勲章は殉国先烈の日の記念式典で子孫に手渡される。

 金子氏は日本による植民地時代、韓国人の立場に共感し、「朴文子」との筆名で活動。朴烈氏と共に日本の帝国主義や天皇制に抵抗した。朴烈氏に協力し天皇暗殺を企て、爆弾を持ち込もうとしたが逮捕され、死刑判決を受けた。その後、無期懲役刑に減刑されたが、1926年に獄死した。

 韓国政府の建国勲章を受章する日本人は2人目となる。土地収奪に対抗して韓国人を弁護し、朴烈氏の弁護も担当した人権弁護士の布施辰治氏が2004年に同勲章を受章した。

 朴烈氏と金子氏は昨年公開された映画「朴烈 植民地からのアナキスト」で広く知られた。二人は無政府主義運動を行った同志で恋人だった。逮捕後、獄中で結婚した。裁判をあざ笑うような結婚写真が公開され、大きな反響を呼んだ。