滋賀県長浜市で開催予定だった「長浜きもの親善大使」選出大会が、急きょ中止となった。京都新聞が2018年10月17日に報じたほか、大会事務局を担当する長浜商工会議所のホームページも「今大会は中止とさせていただきます。ご了承ください」と告知している。

いったいどういうことだろう? Jタウンネット編集部は長浜市に電話で話を聞いてみた。

事務局長「応募がまったく来ないのです」


長浜市街(Kyowwさん撮影、Wikimedia Commonsより)

電話で答えてくれたのは、長浜商工会議所の桐山輝雄事務局長だった。

「応募がまったく来ないのです。がっかりです。なぜでしょうか? 理由が分からないんですよ」

と、桐山事務局長は嘆いた。

高級絹織物「浜ちりめん」の産地として知られる長浜市で、1998年から開催されてきたが、初回の40人をピークに、近年は20人前後に、昨年は10人以下に減少していた。

「長浜きもの大園遊会などイベントにも力を入れており、着物の良さを理解していただくために努力してきたのですが......」

と桐山事務局長。

親善大使の任期は1年だが、今回の中止に伴い、現在の3人がもう1年務めることを了承しているとのこと。

事務局側は困惑しきりの様子だが、ツイッターにはこんな声も寄せられている。

「だってお着物着るのに時間もお金もめちゃくちゃかかるもーん」「着物の費用や着付け費用などの実費は、どうなっているんだろう」など、厳しいコメントが多かった。