この他、一門外の有力シンパだった錣山親方(元関脇寺尾)、時津風親方(元幕内時津海)、湊親方(元幕内湊富士)らも、すでに貴乃花親方とは距離を置き始めている。また、鉄の結束を誇った一門内にも亀裂が走っている。
 「ある後援者が一門の親方に、『このままいけば、あんたも貴乃花親方と同罪だとみなされ、協会を追い出されるかもしれない。どうするんだ』と聞いたら、青い顔をして、『いやいや、それは困る。まだ借金もいっぱい残っているし、ここで(貴乃花親方と)心中するワケにはいかない』と言ったそうです」(元力士)

 来年の初場所後の2月には理事選が行われるが、こう離反者、脱落者が相次いでは、とても当選はおぼつかない。まさに四面楚歌、孤立無援状態だ。それでも貴乃花親方は相撲協会に徹底抗戦するつもりなのか。
 「クビにできるならやってみろと、貴乃花親方は完全に腹をくくっています。そうじゃなきゃ、協会の使者に対して、あんなに冷ややかな態度はとれません。まわりに止められる人間は誰もいない。20日の理事会の処分内容が納得できないものだったら、弁護士をたてて徹底的に戦うつもりですよ」(一門関係者)

 この実りなき戦いの末に待っているのは、“自滅”か…。すでに一門内では、貴乃花部屋が消滅した時、残った弟子たちをどこの部屋が引き取るか、ひそかに話し合われているという。
 貴乃花親方炎上の時が、刻一刻と近づいている。