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Q:10月の日本市場における輸入ディーゼル乗用車の販売比率は?

text:Naojiro Onuki(大貫直次郎)

A:全登録台数の21.7%と高いレベルを継続

欧州におけるディーゼル不正問題の影響は、現時点では限定的といえそうだ。クリーンディーゼル乗用車の減税が続いている、燃費が比較的いい、低中速トルクが太くて乗りやすい、車種ラインナップが増えている、といったことが好調の要因という。

外国メーカー車の新規登録台数 3カ月連続でプラス

輸入車の新車販売は好成績を維持する。10月の外国メーカー車の新規登録台数は、

・前年同月比7.5%増の2万902台

と3カ月連続での前年超えを達成。日本メーカー車含でも同1.1%増の2万3737台と、3カ月連続でのプラスを成し遂げる。登録車に占める輸入車のシェアは9.0%と、10月としては過去最高を記録した。


輸入車市場の動きについてJAIA関係者は「10月の外国メーカー車の販売は好調をキープするメルセデス・ベンツやBMWに加え、フォルクスワーゲンとアウディが復調。また、ドイツ以外のブランドも好成績を記録し、全体として台数を押し上げた。価格帯別では

・400万円以上1000万円未満:前年同月比23.3%増
・1000万円以上:同11.9%増と好調を維持
・ボリュームゾーンの400万円未満:同1.8%減のマイナス

となった。カテゴリーではSUVモデルの人気が依然として高い。ディーゼル車の販売も堅調で、全登録台数の21.7%と高レベルを続けている」と解説。今後の展開については「SUVモデルを中心に受注は旺盛なので、輸入および車種ラインアップがより拡充すればプラスを維持できる可能性が高い。年末のボーナス商戦に向けて、販売キャンペーンも活発化する見込み」と分析した。

2017年10月「インポートカー」新規登録ランキング

車名別インポートカー新規登録台数 (乗用車、貨物、バス合計)

日本自動車輸入組合 1月からの累計台数順

1位 メルセデス・ベンツ 4559台
2位 BMW 3687台
3位 フォルクスワーゲン 3446台
4位 アウディ 1975台
5位 BMWミニ 1774台
6位 日産 319台
7位 トヨタ 1652台
8位 ボルボ 1062台
9位 ジープ 702台
10位 プジョー 572台

11位 ルノー 352台
12位 ポルシェ 451台
13位 フィアット 404台
14位 スズキ 483台
15位 スマート 284台
16位 三菱 174台
17位 ランドローバー 253台
18位 シトロエン 363台
19位 ジャガー 126台
20位 アバルト 144台

M・ベンツ 32カ月連続で首位

外国メーカーの10月のブランド別成績では、前年同月比0.4%増の4559台の新規登録を達成したメルセデス・ベンツが32カ月連続でのトップに輝く。第2位には同9.7%増の3687台を記録したBMWが5カ月連続で位置。第3位には同14.9%増(3446台)と3カ月連続でプラスを記録したフォルクスワーゲンが、第4位には同2.8%増(1975台)とプラスに転じたアウディが入った。

ドイツ4巨頭以外では、BMWミニが同6.0%増(1774台)、ボルボが同25.7%増(1062台)、ジープが同3.1%増(702台)、プジョーが同4.8%増(572台)、フィアットが同11.6%増(404台)、シトロエンが同148.6%の大幅増(363台)、スマートが同30.3%増(284台)、ランドローバーが同84.7%増(253台)、アバルトが同20.0%増(144台)、シボレーが同25.0%増(70台)と好成績を達成。高級スポーツカーブランドの販売も堅調で、フェラーリが同61.1%増(58台)、ランボルギーニが同65.2%増(38台)、アストン マーティンが同257.1%の大幅増(25台)を成し遂げる。日本ブランドでは、トヨタがハイラックスの新規導入などの効果で同24.9%増(1652台)、ホンダが新型NSXや新型シビックなどの導入で同6800%の大幅増(207台)を記録。出荷停止の日産は、同76.0%減(319台)と大きく数字を落とした。